2005年9月22日木曜日

不撤回性



政治家に求められる資質の1つに誠実さというものがある。

誠実さとは一体何か。
それは、公言した事の不撤回性である。
公約を反故にした政治家は不誠実から逃れられない。



人は何故「あれをやる」「これをやる」という決定を行うのか。
それは、なんらかの目的を達成する為である。
有言実行を貫けば成果はついてくる。

ところが、時の流れというものは残酷なもので、目的が失われ公約だけが残ってしまう場合がある。その際に公約を撤回して新たなものに差し替えるのか、誠実さに殉じて目的も成果も意味も無い行動を続けるのかは人それぞれだろう。



少し、あるいは随分と前から明らかに無理である状態が続いているにもかかわらず、自分はどうしてインターネットとブログとを書き続けているのだろうかと己に問い続けてきた。

そこで得られた1つの結論は、僕にとってブログを書くという作業は誠実さへの内なる根源的欲求という自律神経の働きに他ならず、己の意思でどうこうできる問題ではないという事である。ブログを書くと決めたからブログを書き始めたのであり、ブログを書くと決めた故にブログを書き続けている。それを反故にしようとしても、出来ないのである。



当初は存在していたその理由や目的はもう、完全に失われてしまったにもかかわらず、僕はブログを書き続ける事を辞められはせぬし、故にインターネットから逃れる事も出来ない。僕はこれから先もこの明らかな無理さを抱えたままでブログを書き続けるのだろう。

壊れた漁業用ロボットが月の海めがけて投網をうち続けるように。