2007年6月8日金曜日

「Q,なぜはてなダイアリーじゃないのにid記法?」「A,id:は敬称だから。」



>Mr_Rancelot なんではてなでもないのにid記法してるんだろうね。
これに対する回答は物凄くシンプル。
は僕の中では敬称だから。




僕がを、これまでどのようなものとして利用して来たかといえばそれは、サーボビーチャールトンで言えば<サー>の部分として、サーボビーロブソンで言えば<サー>の部分として、僕は利用してきた。





その投稿自体、最初の題名は「おいfinalvent出てこいや!」だった。「id:」は無かった。おそらくだけれど、bloglinesとか、はてなrssみたいな所に「id:」無しのエントリータイトルが残ってると思う。

では、なぜ「id:」をあとからせこせこ書き足したかというと、僕は激昂してその心のうちを非常にストレートに「おいfinalvent出てこいや!」というエントリーで書いて、投稿したのだけれど、投稿ボタンを押して、blogの画面で目視して確認してみたら、これはちょっと無礼だろう、という判断になった。ブロガーとして駄目だ、という判断になった。タイトルそのものの改変にならない範囲できちんと修正しよう、という事になり、「id:」というのを付け足した。その意味は前述の通り<サーボビーチャールトンにおけるサー>である。無理やり日本語に訳すと<さん>だけれど、全然違う。

念のため書いておくけれど、その<サー>は「僕がサーボビーチャールトンにおけるサーに対して感じているもの」であり、と同じではない。まったくの別物である。でも、敬称であることには違いない。

「サーボビーチャールトン」という11文字の邦単語や、「サーボビーロブソン」という9文字の邦単語の響きに馴染みが無い人にわかりやすく説明するならば、「Mr.」が一番近いと思う。無理やり邦訳すれば<さん>なのだけれど、本人の感覚では全然違う。




なぜなのか、となると、僕は長い間、日常生活の中で他の人に「さん」付けで呼ばれた経験や、誰かを「さん」付けで呼ぶ経験を致命的なまでに欠いているせいで、他人をさん付けで呼ぶ事に対して、物凄い抵抗感がある。僕がやってたようなネットゲームでも"さん付け"や、それに相当するものは全く無かったせいで、その抵抗感は増すばかりだった。お互いを色で呼ぶ世界("blue"とか、"pink"とか、"dg"ダークグリーンとか。)

だから、そのせいもあって、僕が知る「さん」というのは、おちょくりの意味が含まれた「さん」だけだった。例えば「ジョナサンウッドゲイトさん」とか、「クライフェルトさん」とか「原さん」とか。あるいは「はてなの田中さん」とか。

故に、誰かを「さん付け」で書くのには、物凄い抵抗がある。それはもう、常人で言えば「きゅーん」に相当する位の、壮絶な抵抗がある。取引先のおじさんに「吉田きゅん吉田きゅーん」って呼びかける所を想像していただきたい。僕にとっての「さん付け」は、そのくらいの抵抗である。失礼に値するというのもあるし、その言葉を発している自分が恥ずかしい、という感覚もある。

そのニッチをぴったり埋めたのがというインターネットな敬称である。




僕はブログを書く上で、ブロガーとしての礼儀として、最低限の制約として、敬称が必要だ、と判断した時には、必ず敬称を用いる事にしている。<さん>だったり、<氏>だったり、だったり。この中で最も僕にとって素直に使える、素朴に使える敬称は、疑う余地無しになので、はてなダイアラーでもないのにid:、id:、言いまくる羽目に陥ってしまっているわけである。

その一方で、敬称を用いないことが正しい、と判断した時には、敬称は用いない。




・仇
「吉良上野介さん覚悟!」では、もうそのものからして違う。

・作家
「小島秀夫の最新作」と「小島秀夫さんの最新作」ではもう全然違う。

・公人
「森善郎さんの全て」と「森善郎の全て」では絶対違う。

・歴史上の人物
「大化の改新で中臣鎌足らに討たれたのは?」
という問いに「中大兄皇子さん」って回答があったら、根底からして違う。

・ブロガー
ハンドルネームに敬称を付けるのは違和感がありすぎる。




上記の5点のうち、どれか1点にでも当てはまる人に対しては、基本敬称無しで書いている。ほとんど全員当てはまりますね、というのはまさしくその通りで、結局は「真性引き篭もりhankakueisuuの気分しだいじゃないか!」みたいなところになってしまうけれど、この辺りの線引き、感覚は、僕の中では結構明確になっている。まあ今回のように激昂して書いた文をUP後に修正、という事はたまにあるけれど。

たとえば、otsuneは「歴史上の人物」かつ「公人」かつ「作家」だけれど、勝手に名前を使わせてもらった時にはちゃんとをつけてる。あるいは、たとえ相手がkanoseであっても、きちんとが必要だと判断した時は、敬称としてのをつけてる。id:sugioに向かってこれでもか、これでもか、と必死でid:、id:書きまくってるのは、「失礼の無いように」という意図だけれど、そもそも失礼で迷惑な奴以外の何者でもない。

他で言うと、はてなダイアラーでは無い人に対しては、物凄い抵抗はあるのだけれど、他に手立てがないので、「さん」を付けたり、「氏」をつけたりしてる。「藤代博之さん」とか、「ワノ氏」とか、「akisayaさん」とか。特に直で喋る形になるエントリーでは、敬称つけている。




もちろん、イコール敬称というのは真性引き篭もりhankakueisuuによる真性引き篭もりhankakuessuuの為の規定であるし、僕自身が完全に<さん>の代語として相応しいとは思っていないので、必要に応じて、はてなのIDを持っている人に対してもではなく、「さん付け」を行う事もある。

加えて、敬称なんて付ける気は全く無いけれど、はてな近辺の人を指し示す記号として、id記法を取ることもある。「naoya」じゃどこの誰だかわからないけれど、「id:naoya」なら一発。はてなのあいつか、と、なる。