真性引き篭もり : ウルトラマンの鶏冠のように。

眠りたいわけでもなく、起きていたいわけでもなく、ただ頭が痛い。それだけで一日が過ぎる。天罰だ、天罰だ、と己に強く言い聞かせて見るも、遂に納得するには至らず。僕がこの人生で犯した罪は、たかが頭痛に収るはず無し。朝から眠り、昼も眠り、夜もまた気楽に眠り、飽食を貪り、人を呪い、祟り、不思慮すらもはや達しぬまでに言い逃れては、愚かさの限りを尽くしてきた自分に、たかが頭痛でその罪の、僅か一分も成るわけもなし。たかが頭痛で。これは天罰なのだと、ざまあみろと思う気持ちに救いを求める僅か心のゆとりも失い、ただ頭痛に一日を悶絶して過ごし、あまりの空腹に耐えかねた胃がきりきりと痛み、頭は腫れ、世を呪う言葉ばかりが心を突いて、それはやがて自らを責める文句へ形を変える。思い出したくないことばかり思い出し、思い出すべきことばかり思い出す。僕の人生において思い出したくないことは、思い出すべき事であるという事実を如実に突きつけられ、この人生に美しく振り返る事の出来る過去がたった1つも存在しない事にまた、苦しむ。自ら己を憎み、呪う。頭が痛い。とにかく痛い。車もひしゃげるプレス機械で、ウルトラマンの鶏冠のように首から上を左右から、挟んで平たくしてしまえば、僕だって多少は男前になるだろうし、頭痛も少しはよくなるだろう。ウルトラマンの鶏冠のように、強く勇ましく生きてゆきたい。夢もある。希望もある。やりたいこともいっぱいある。けれども頭が痛いんだ。ウルトラマンの鶏冠のように。