2011年8月30日火曜日

ohlifeの欠点とRemember The Milkの思い出とevernoteの駄目さと致死量のlifehack

lifehackが必要だと思った。暗く濁った人生を好転させる為にlifehackが必要だと思った。この人生に欠けているのはlifehackなのだと思った。lifehackが足りないからだから上手くいかないのだ。lifehackしていないから毎日底なしのぬかるみで新聞配達のホンダのエンジン音や児童の笑い声にびくびくと怯えた朝夕を過しているのだ、ブログも満足に書けぬのだ。眠る勇気を失い、無理矢理に起き続け、インターネットを彷徨った挙げ句そのような結論に達し、我今ここにlifehackを始めんと無闇矢鱈と熱り立ち、興奮し、心の奥底たぎる思いを無音の鬨の声に変えていざ参らんとばかりに駆けだしてohlifeのアカウントを取得し、「testねむい」と日本語と英語を織り交ぜたテスト用の日記を1日つけて日本語での投稿が可能である事を確認し、画像のアップロードの使い勝手を確かめる為に右下にsapphfcErotica.comという英文の入った2人の全裸の金髪女性がシャワーを浴びながら抱き合ってる画像をアップロードして画像のアップロードが可能である事を確認し、投稿済み日記に手を加えるテストの為に「srdykふい」という文章を追加して投稿済みの日記への追記が可能である事を確認し、カレンダーで日にちを指定して「もう眠いししんどいしろくなことない」「なんかよくわからn」「どうするべきかこれを使うべきか」と立て続けに別の日付で投稿する事で過去の日付での投稿が可能である事を確認した上でもう一度トップページに戻って自分の日記を見てみるとohlifeの致命的な欠点が幾つか浮かび上がった。

それはまず第一に卑猥であるということで、自分の日記にアクセスすれば全裸の女性がシャワーを浴びながら抱き合っている画像が目に飛び込んでくるのである。正確に言うならば抱き合っているわけではなく、片方の女性が片方の女性の手首をそれぞれ右手と左手で押さえつけ壁へと押し込み半ば無理矢理に接吻をしているのであり、とにかく卑猥である。そして第二に自ら己で投稿したエントリーの上部に「Thu, Aug 25 2011」などと書かれても、無学の身である自分にはそれが曜日と月を表しているという所までしか分らず、いったい何月なのか、何曜日なのかという事が直感的に理解出来ず、これは駄目だ、駄目であると画期的インターネット日記ツールとの呼び声高い評判倒れのohlifeに見切りを付け、lifehackを探すが見つからない。かつてリメンバーオブザミルクというツールを愛用していたものの、これはそう長くは続かなかったので、この暗黒の日々を一日も早く終わらせる為にRemember The Milkの遙か上を行くツールを、最高を、最強を、天下無双のライフハックをと探し彷徨いグーグルに問い、そして遂に僕はその画期的な革命的ライフハックツールであるevernoteに辿り着いたのである。

紹介記事を読むところによると、このエバーノートというツールは、なんとiPhoneやandroidでも使えるたいへんに便利なツールであるらしい。これは便利だ、これこそが私が長年追い求め探し続けていたライフハックだと稲妻に打たれたような衝撃天啓、今授かってエバーノートforウインドウズというexeファイルを10分以上もの長い時間をかけてダウンロードすれば自ずから開ける栄光への道。lifehackのダウンロードといえば、精々1分。Nozbeなどは僅かに10秒、osciroiなどもたかだか30秒、TiddlyWikiなどはブックマークにドラッグするだけ。3分を超えるダウンロードを必要としたライフハックなど全く記憶になく、いやがおうにも高まる期待と興奮。世を憎み、自らを呪い、決して実行にうつされる事のない復讐ばかりを心に誓い、何もせず、ただ引きこもって年月を重ねて来た僕の人生が一新されること間違いないと生きとし生ける全てのライフハックに感謝し、こころから有り難く思い、あまりの感動に打ち震え、僅かの涙で視界も滲み、睡眠不足で朦朧とする意識と低下する思考力に檄を入れ、ここを乗り越えれば、この残り時間25分のダウンロードを乗り切れば僕の人生は刷新され、愛と優しさとお日様で満たされ、皆々人々に至るまで笑顔溢れる新世界が到来するのだと、睡魔睡魔した我が身には永遠とも思える長い長いダウンロード時間をエバーノートのハウトゥサイトを読み漁ることで耐え凌ぎ、遂にエバーノートforウインドウズのダウンロードに成功し、exeファイルをクリックすれば、「あなたのコンピュータにはエバーノート3.4がインストールされています。アップデートしますか?」との文字。

狐につままれた気分になり、怪訝に思いながらもYESをクリックすれば、25分のダウンロードに負けず劣らぬ遅い遅いアップデートが始り、茫然自失しながらゆっくりと、そしてゆっくりと進むアップデートを眺め続けるも、何も思い出せず。なぜ今日はじめて使うはずのエバーノートが自分のパソコンにインストールされているのかさっぱりわからず、「何かのソフトをインストールする際にJWard的にインストールされていたんだろう」と1つの結論に達した頃にはアップデートも完了すれば「エバーノートを4.5に更新する為にはコンピュータの再起動が必要です」との文字。わけもわからずYESを押せば、重低音でウィイインと回る冷却ファンの音と共に我がウインドウズがシャットダウンされ、再起動され、WindowsXPの起動音が流れ、そして現れるは最新のエバーノート。バージョンにして4.5。むせかえるように暑い夏。

予期せぬ事態を乗り越えて遂に辿り着いた新しい日々、新しい人生、新しい笑顔、新しいライフハック。美味しいご飯。柔らかい布団。暖かいお風呂。喜びに満ち溢れた生活。しかしながら、まだエバーノートのアカウントを取得していなかった事に気がついて、エバーノートのウェブサイトにアクセスし、sinseihikikomorihankakueisuu@gmail.comと自らのメールアドレスを入力し、sinsENと希望するアカウント名も入力してOKボタンをガツンと押せば「そのメールアドレスは既に使用されています」の文字。続くは「パスワードを忘れたら?」のリンク。奇妙な気分でそれをクリックし、メールアドレスを再度入力し、パスワードの再取得を行い、遂にログインしたエバーノートには今はもうインターネットにないブログの感想文とそのブロガーがかつて書いていたウェブサイトの心に残った注視すべきエントリーのコピーとそのブロガーに対して絶対にすべきでない事はなにか、何を望み何を期待するべきではないか、自分に出来る事は何であるか、そしてどうすべきかなどが書かれたテキストが85ファイル有り、その最後のファイルには「海運王の一人娘に生まれなかったのが間違い」とだけ書かれていた。確かなことは1つだけ僕の姓はオナシスではない。ライフハックが憎い。ライフハックとそれ以外の全てが憎い。