たのしいことがない。何をやっても楽しくない。確かあれをすれば楽しかったはずだと懸命に過去の記憶を辿って、むかしは楽しかった事を一生懸命こなそうとしても、ぜんぜんたのしくない。思い切りが足りないんだとか、やる気が足りないんだとか、自分を励ましてたのしそうなことをしてみても、ぜんぜんたのしくない。こんなことをしても、全然楽しくないんだという事を確認し、それと引き替えにくたびれていく。人生がつまらない。毎日がたのしくない。自分が何かを見落としているだけなんじゃないかと思い、楽しそうなことに手を出しては、得られたちっぽけなたのしさの何億倍ものたのしくなさが、自分に重くのし掛かる。人生がたのしい。毎日がたのしい。たのしい。