2005年8月31日水曜日
エントリーを時系列順に表示する機能の需要は無いのだろうか。無いのだろうね、おそらくは全く。
僕のブログの読み方は単純に言うと2パターンしか無い。
全て読むのか、全て読まないのかだ。
全て読まないことは簡単である。
読まなければいいのだから。
ところが、全て読むというのはなかなかに困難な作業だ。
何故ならば、ブログは全て読むようには設計されていないからである。
ブログは新しいエントリーが上に表示されるので、上から順番に読んでゆくと時系列と逆になる。話の流れやら、人の変異やらというものが見えてこない。もちろん、新しい物から遡って読む、という読み方もあるにはあるのだが、それは自然ではない。
「古い物から順番に読みたい」と思うのが当然の感情である。ブログは、それが出来ない。どこもかしこも「新しいものから順番に読め!」という表示形式のみである。
これはおそらく、「古い物から順番に全て読みたい」と考えるブログ読者が存在しないという事なのだろう。そもそも前に書いたように、ブログ読者はブログなど読まぬのだ。彼らはただの寂しい暇人であり、他にやることが無く、あったとしても行うだけの気力忍耐精神力が無い故に、馬鹿みたく毎日毎日ただ脳天気にブログばかり読んでいる中毒ジャンキー者なのだ。救いようがない。話が逸れた。
「古いものから順番に全て読みたい」
という感情は普遍的なものでは無いのだろうか。
多くのインターネッターが、一日に何時間も何時間もインターネットをする。つまり、誰しもが特定のブログの過去ログを全て読むに十分な時間を所持しているのだ。にも関わらず、多くの人がブログを全ては読もうとしない。
これは、人の側の問題なのだろうか。
それとも、ブログの設計上の問題なのだろうか。
仮に、エントリーを時系列順に表示する機能というものが全てのブログに備わっていれば、幾らかの人がブログの全てを時間順に追って読むようになるのだろうか。それとも完全に人の側の問題であり、時系列順に追って全て読もうとする人など存在しないに等しいだろうか。
どちらであるにせよ、RSSというリアルタイム消費型の機能が持て囃され滲透してゆく中で、ブログのエントリーを時系列順に表示するというアーカイブ消費型の機能が存在しないのは、ブログというインターネットの卓越したツールの構造上の大きな欠陥であると僕は思う。
聞くところによるとweb 2.0という思想の元では、読み手がそれぞれ自由に尚かつ簡単に好きな表示形式読み方をカスタマイズ出来るようになるらしい。そのような思想を支持するブログツール制作者には今すぐに、ブログの過去ログを時系列順に追って表示する事の出来る機能、即ち昇順を降順にするだけという単純なものくらい作ってくれたっていいじゃあないか、と嘆きたくなる。ブログの過去ログを洗いざらいに読む度に。
人に歴史有り。
ブログに歴史有り。
リアルタイムが全てじゃない。