「戦国時代にmixiがあったらどうなると思う？」
という問いかけに対して
「パソコンが無いから誰もミクれないよ」
と即答してしまう僕には素直さが足りない。
「パソコンもあったの！」
と言われたら
「電気がないから動かないね」
と即答してしまう僕には素直さが足りない。
「だーかーらー、電気もあったとしてだよ！」
と言われても
「ＯＳが無いじゃん」
と即答してしまう僕には素直さが足りない。
「そうじゃなくて、ＯＳもあったとしてだよー、全部あったの。全部！」
と言われたら
「へー、全部あったんだ。なんか平和だね。それはもう戦国時代とは呼べないね。」
と答えてしまう僕には素直さが足りない。素直さが足りない。素直さが足りない。
戦国時代にmixiがあったら、どうだったであろう。
Q.18歳未満でも、mixi に登録できますか
A. 申し訳ありませんが、mixi では健全で安心感のあるコミュニティを醸成するために18歳未満の方には mixi のご利用ご遠慮していただいております。
まず問題となるのがこの規約だな。なんかごっつい物凄い強面の侍が「18歳とは何ぞ、何ぞ！」などと笠原を切り殺さん勢いで迫ったであろう。
笠原は笠原で適当だから、「あ、じゃ、じゃあ、元服したらＯＫということで」みたいな物凄い弱気で適当場当たり的な規約改変を行っただろう。
そうなると当然であるが、元服のお祝いとして親は子にmixi招待メールを送信したであろう。「おめでとう！お前も今日から一人前のミクサーだ！」みたいな。爽やかな親と子の会話。
例えば、親。
そうだな、戦国時代。
戦国時代、ったら武田信玄か。
じゃあ、武田信玄。
武田信玄が元服した日を想像してみよう。
信虎：いやー、
あ、信虎ってのは信玄のお父さんの名前ね。
信虎：いやー、めでてー、めでてー、晴信よ、
あ、晴信ってのは信玄の若い頃の名前ね。
晴信：いやー、めでてー、
あ、間違った。
信虎：いやー、めでてー、めでてー、晴信よ、元服だ！
あ、そうだ。わかりにくいから父とか子とかつけるわ。
信虎(父)：晴信よ！よし、元服したし、mixi誘うよ！招待メール送っといたから！
晴信(子)：ありがとうお父さん！俺前からmixiやりたかったんだー。すっげー嬉しい！
晴信(子)：俺頑張ってミクるから！
晴信(子)：父さんちゃんと見ててね！
いやー、親子の会話っていいですね。
親と子の絆ってのはとても大切で素晴らしいものです。いつの時代も、本当に。
信虎(父)：もち見る、もち見るって！跡継ぎだし！マジ晴信好きだし、期待してるし！
信虎(父)：ほら、マイミクで家臣団とのコミニケーションとかちゃんと取らないとさ～
信虎(父)：こう、不安情勢の原因？みたいのになるからさー、頑張れよ？大丈夫か？
晴信(子)：大丈夫！俺頑張るし！けっこう人望とかもあるしさ！
ほんと、ほら和気藹々。
信虎(父)：気をつけろよー、武田家ってさ、地味に脆いし。
信虎(父)：あれなんだよ。ほら、家臣団がさー、結構力持ちすぎてんだよ。
信虎(父)：実はクーデターとか起こされるんじゃないかってちょいびびってる。
晴信(子)：えー、大丈夫だよ！父さん。父さん強いし、かっこいいもん！
晴信(子)：第一、今の武田家を作り上げたのって父さんじゃん！
晴信(子)：みんな父さんを尊敬してるよ！
晴信(子)：誰も父さんを追い出そうだなんて考えないって、安心して！
信虎(父)：はるのぶ～（うるうる）
みたいな、物凄い愛の劇場。
見てるこっちが照れてくる。
信虎(父)：とおさん嬉しいよ。ほんと嬉しい。
信虎(父)：今日まで頑張ってきて良かった。ほんと良かった。
信虎(父)：はるのぶが生まれた時って、丁度今川の大軍勢に攻められててさー
信虎(父)：今だから言うけど、父さん実は、弱気になっててくじけそうだったんだよ。
信虎(父)：今川大群だもんで、もしかして負けちゃうんじゃないかって。
信虎(父)：けどさー、晴信が生まれたって知らせを聞いてさー、
信虎(父)：とおさんそれが嬉しくてさー
信虎(父)：「俺はるのぶの為にも勝たなきゃ！」って思ったの。
信虎(父)：強い国作って、強い軍勢育てて、それをはるのぶに継がすんだ、って。
晴信(子)：じーん（うるうる）
晴信(子)：とおさん・・・
感動。
ちょー感動。
信虎(父)：それで、とおさん頑張ったんだよ。
信虎(父)：なんか今川の軍勢ものっすご強かったけど、「負けるなー」って叫んでさあ。
信虎(父)：なんか大将なのに突っ込んじゃったりして（笑）
信虎(父)：若かったなー、なんて思うけど、怖くなかったんだよ。
信虎(父)：だって、俺には晴信がついてるんだ！って思ったから。
信虎(父)：今の武田家があるのは、晴信がこの世に産まれてきてくれたからだ！
信虎(父)：ほんっと、はるのぶには感謝してんだ、俺。
晴信(子)：ありがとう、僕マジ頑張るから！
晴信(子)：なんてったって、甲斐の虎、武田信虎の嫡子だもんね！！！！！！！
ああ、愛。
実に、愛。
信虎(父)：まじミクれよ！
晴信(子)：まじミクるよ！
晴信(子)：父さんこそちゃんとミクってよ！
信虎(父)：もちミクるって！毎日読みに行くし！俺のも毎日読んでよな？
晴信(子)：もち読む、もち読む。
みたいな、親子水入らず。
～時は過ぎて５年後～
父と次第に対立するようになった晴信は、家老の板垣信方や甘利虎泰らと相談して、1541年に父を駿河に追放して隠居させ、武田家第19代を相続する。信虎追放の理由は史書には悪行のためと記されるが、その内容は不明だった。信虎は各方面での戦を続け、国人勢力の統率にリーダーシップをとる一方で奉行衆の造反を招いている。晴信の家督相続、そして、父・信虎の追放を甲斐の領民たちは歓迎していたとも記されている。
～wikipediaより。
晴信(子)：いやー、めでてー、めでてー、めでてーったらありゃしねえ。
晴信(子)：遂に念願の家督を手に入れたぜ。
板垣信方：おめでとうございます！晴信様！
甘利虎泰：おめでとう。ほんといい気分。
信虎(父)：いや、っていうか・・・
農民Ａ：来んなよ、ペッペッ！
信虎(父)：これ、おれ・・・
農民Ｂ：あっちいけ。
信虎(父)：あの・・・
農民Ｃ：荒らしですか貴方。うざがられてるのわかりませんか？
晴信(子)：まあまあ（笑）
晴信(子)：いいじゃん、好きにさせておけば。
晴信(子)：もう過去の人なんだし（笑）
信虎(父)：その言い方は無いと思います。
晴信(子)：どの言い方なら有りなんっすか？（笑）
信虎(父)：いや、俺もゆくゆくは、ちゃんと、はるのぶに・・・
晴信(子)：尋ねてる事に答えてくださいよ。どの言い方なら有りなんっすか？（笑）
信虎(父)：ええ、だって追放とかそういうやり方って有りなんですか？
晴信(子)：今、何時代だかわかってる？（笑）
晴信(子)：戦国時代。（笑）
信虎(父)：戦国時代、ったって、おれはちゃんと、ほら、あれ・・・武田家をさ。
晴信(子)：偉そうに武田家を語るの止めていただけません？
晴信(子)：あなた、もう部外者なんですから。
信虎(父)：もう来ません。
板垣信方：うはｗｗｗｗｗｗｗｗ
甘利虎泰：おけｗｗｗｗｗｗｗ
晴信(子)：甲斐の虎ｗｗｗ
板垣信方：lol
甘利虎泰：lol
農民一同：lol
拝啓、笠原健治社長様。
いつもmixiを楽しく利用させていただいている、甲斐の虎こと武田信虎です。甲斐国で大大名をやっています。折り入って、ご要望がございます。わたくしのマイミクシィに、「武田晴信」という人がいるのですが、訳あってちょっと険悪な仲になってしまい、マイミクシィから外したいと考えています。
けれども、御社のmixiでは、招待した人間と、招待された人間のマイミクシィは削除出来ないシステムになっており、削除したくても削除出来ません。わたくしは、マイミクシィに表示される「武田晴信」の４文字を見るだけで、ほんと辛くて、辛くて、ものすごい悲しくて、胸が張り裂けそうになって、苦しくて仕方がありません。
それで、どうしても「武田晴信」とか、あと、同じく俺が招待してやった「板垣信方」とか、「甘利虎泰」とかも、同じように削除したいのです。もうマイミクシィはおろか、mixiという文字を見るだけでも、辛くて辛くてしょうがないのです。
確かに、mixiを退会して、新しく他の方に招待してもらって再び新しいアカウントでmixiを始めれば済む話といえば、まあ済む話なのです。
けれども、私をmixiに招待してくれた太原雪斎さん(今、私は諸事情により今川家の方にお世話になっています)とか、そういう昔お世話になった人とか、今もお世話になっている人とかとの人間関係を維持する都合上、今のアカウントを捨てる事が出来ません。
だから、なんとかして、私のマイミクシィにあるはるのぶ、アカウント名で言うと「武田晴信」とか、にっくき「板垣信方」とか、にっくき「甘利虎泰」とかそういうマイミクシィを削除したいので、そういうシステムに変更していただけませんでしょうか。
もう、辛くて、辛くて、私は辛くて生きていけません。お願いです。笠原健治社長様を男の中の男と見込んでの、心からのお願いです。私を地獄のようなマイミクシィから解放していただけませんでしょうか。解放していただけた暁には、笠原健治社長様に「甲斐の虎」の異名をお譲りしてもいいかな、というくらいに思っています。
どうかお願いです。
招待マイミクシィを、削除出来るようにしてください。
ほんとうに困っています。辛いです。苦しいです。心よりのお願いです。～武田信虎/甲斐の虎
mixi 運営事務局です。
ご要望には応じかねます。
～mixi 運営事務局
信玄の死後、孫の勝頼の時代になって武田領に戻り、1574年信濃で没した。
享年81。
～武田信虎/wikipediaより
