2005年10月28日金曜日

コールドストーンクリーマリージャパンのたまごっち大作戦。



階下に新手のアイスクリーム屋がオープンしたってんで部下に買わせてきてみたんだけれど、値段ばかりが嵩張るだけで旨くない。「これならオハヨー乳業のカスタードプティングの方が遙かにおいしい」とか全会一致にて散々に叩きながらたいらげた。








コールドストーンクリーマリーというアイスクリーム屋が日本に上陸したというニュースが流れた。そのニュースを見たインターネッターは当然にして検索エンジン経由でコールドストーンクリーマリーのウェブサイトにアクセスする。ところが、ニュースにまでなって大量のアクセスが見込める一番肝心な時期とも言えるその時期に、コールド・ストーン・クリーマリー・ジャパンのウェブサイトは「アクセス過多のため、ページが表示できません。」という一文が表示されるだけであり、閲覧不可能である。

なんというか正直なところ「終わってるな」と思った。




けれども、これはこれでたまごっち的やり口として、効果的なのではないだろうかと思えてきた。それはちょうど、たまごっちが「品薄感」というプレミアムを利用して日本全土を制圧したり、ドリームキャストが「品薄感」というプレミアムを巧妙に使ってプレイステーションに完勝して世界のゲーム市場を完全に制圧し、セガエンタープライゼスの名を天高く轟かせたのと同じように、「ウェブサイトがアクセス過多で閲覧不可能」というものも、このIT時代においては「品薄感プレミアム」の1つであるように思える。




2005年の冬の始めというこの時代において、企業のウェブサイトは「落ちない」事がデフォルトとなっている。一般的なインターネッターは例えどれだけのアクセスを受けても企業のウェブサイトは「落ちるわけがない」と考えている。

ところが、その時代においてコールドストーンクリーマリーのウェブサイトは事実上、落ちた。「アクセス過多のため、ページが表示できません。」の一言を残して。

即ち、coldstonecreamery.co.jpにアクセスした人々は「コールドストーンクリーマリーのウェブサイトには想像を絶するほどのアクセスが殺到している」という事実をいやがおうにも知らされる事となる。

しかも、ただ繋がらないだけではなく「アクセス過多のためページが表示できない」という事実までもが完璧な形で記載されているのである。

それ即ち、コールドストーンクリーマリーこそがトレンドのファッショナブルな大流行のド真ん中の最先端であり、巨人柏戸目玉焼きのポジションに収まるものこそがコールドストーンクリーマリーなのだと誰もが勝手にその胸抱き、「コールドストーンクリーマリーさんかっこいい!」みたいなブランドイメージが確立されて、涸渇感に追い立てられながら人々はアイスクリームを喰いまくってプニプニになるのだ。








なんて書いている間にコールドストーンクリーマリーのウェブサイトが再び正常に閲覧可能となってしまっており、このエントリー自体が時代遅れ的な物凄い悲しさの中で投稿ボタンに辿り着く書くも涙読むも涙な物語。


http://www.coldstonecreamery.co.jp/にアクセスすると
http://www.coldstone.awk.jp/に転送される、ってのがイマイチよくわからないのだけれど、まあ、おそらくはなんか迷いがあったりしたんだろう。