2005年11月24日木曜日

しなもんはそんなこといわない



頑張っているブロガーの心を折ってを叩きのめすにはどのようなフレーズが有効であるかを考えに考えていると1つの結論に辿り着いた。それが「○○はそんなこといわない」である。

僕がこれまでブログを書いてきた中で最も萎え折れたフィードバックというのが何を隠そう「○○はそんなこといわない」である。というか、その上位互換の「はんかくさんはそんな事言う人じゃありません」だ。

もう随分と前の事になるが、あの説教には心底萎えた。
僕がはんかくさんじゃなかったらいったい誰がはんかくさんなんだ。というか、じゃあ、そのはんかくさんってのはどんな事を言う人なんだよちょっと言ってみろオイオイ、オイ、オイオイと、筆舌に尽くしがたいやるせなさを感じた。己が偶像化し実像から乖離して一人でどこかへ歩いて旅立っては、でっかいかぶらを引き抜いては肩に担いで帰ってくるや否やその泥土付いたかぶらで殴りかかられた現場を目撃させられたショック、ショッキング、そんなものいらねえ。




しかも「○○はそんなこといわない」という台詞を吐けるという事は一応はシンパ、いや信者の類であるからして、通りすがりの扱き下ろしや、敵対者のへたれアタックなんかよりはブロガーに与えるダメージが大きい。こんな奴が毎日見てるのか、みたいな。

今日はちゃらちゃらしてへへへと笑いながら1アクセス一瞥しては通り過ぎていったお客さんが、いつかは「○○はそんなこといわない」などと曰うシンパ信者化してしまうのではないかという恐怖で縮こまり思うようにエントリーが書けなくなる人だっているに違いない。違いないというか、それはそれ。




「○○はそんなこといわない」の破壊力の神髄は、ブロガーが発言した"そんなこと"自体は否定されていないという点にある。それどころかおそらくは潜在的に肯定されている。

「そう、その通りだ。けれども○○はそんなこといわない」これは効く。
多分かなり効くだろう。ブロガーってのはどいつもこいつも俺が俺がのナルシストばかりだから、俺ジナリティというのにかなりの誇りを持っている。「みんなが思っている事を書いただけ」という体を装いながら「どうだ、言ってやった、俺にしか言えないぜ、これは」などとにやついているのがブロガーというものだ。

そこで「○○はそんなこといわない」だ。
それは、「あなたは間違っている!」なんかとは次元が違うのである。そんなことを言うのは他の人の役割、あなたはもっと別の事を言う人なの、目を覚まして!みたいな破壊力。

なにしろ反論のしようがない。
事実として言っているのに「いわない」だから返しようがない。究極のいちゃもん。




しかも「いえ、言います」と返した所で攻撃権は相手側に移るだけ。「not u」というあなたはあなたではない攻撃か、「いえ、○○はそんなこといわない」のオウム返しか。

どのみち真面目に付き合ってしまうと勝ち目がないのでおそらくは、物凄くやる気を失わせる事が出来る。ブロガー攻撃の最終兵器。最強の嫌がらせフレーズ。アイデンティティ崩壊ウェポン。やっちまいな。ブロガー殺しの決め台詞。