2005年12月19日月曜日

はちきれんばかり



大きくなって、大きくなって、体がどんどん広がって、今にも部屋中を埋め尽くしてしまうのではないかと思うくらいにはちきれんばかり。

大きくなって、大きくなって、心がどんどん広がって、今にも宇宙を覆い尽くしてしまうのではないかと思うくらいにはちきれんばかり。

これは何か自分が人知を超越したものへと進化しつつあるのかもしれぬと少し心躍らせたのもつかの間、はちきれんばかりに寒い。

なんのことはない、水が凍って製氷シャーシから不格好にはみ出すのと同じように血が氷っては血管を内々から押しい広げて、不格好にはちきれんばかり。

世の中のあちらこちらで今にもはち切れようとしている熱さや若さと対照的にテキストエディタの僅か手前で茫然自失と凍り付いた脳みそが頭蓋をホウセンカの熟れた種子のようにはちきれさせてしまわぬようにと懸命に、懸命に今にも冷たさで身も心もはちきれんばかり。まだ大丈夫、まだ大丈夫。

凍って、割れて、粉々になって、曲がる車を滑らせて、不格好にみんな死ね。