飛行船からウェブサイトまでありとあらゆるものが広告を載せる為のスペースと化す中で、次の次の次の次の次くらいに広告を載せるに適した場所はどこだろうと考えているとそれは正しく眼球だろう、という話になった。眼球の上に乗せるもの、即ちコンタクトレンズに広告を、それも動的に書き入れられたならば、瞳に映る世界は随分と華やいで素晴らしいものとなることだろう。色褪せたボンカレーの立て看板を艶やかな輝く七色の消費者金融の電子広告に塗り替えて。
もう現実なんて必要ない。
片目を瞑り続ける技量と1枚のコンタクトレンズさえあれば。