2007年7月21日土曜日

普通のキーボードで快適に入力できる、大衆の親指シフト「小梅配列」。



属性付け(ラベリング)されるのが嫌とか、界隈の空気が耐え難いとか、推進者に漂う自己啓発臭が嫌とか、布教者に漂う情報商材臭というか選民意識が嫌とか、年収が十倍になっても1円も変わらないとか、そういった類の理由で触れてこなかったんだけれど、ちょうど使い始めて100エントリーになったので、開発者への敬意というか感謝というか数少ないユーザーからの役に立たないフィードバックを一応書いておく。でも、「真性引き篭もりhankakueisuuも使っている!」という肩書きは明らかに、ポジティブではなくてネガティブであり、小梅配列が他の親指シフト配列に対して圧倒的な優位性を誇っていた最大のポイント、即ち「けったいなユーザーが存在しない」という点がこの投稿により悲しく儚く無念にも失われてしまうのだけれど、とりあえずそこは諦めて気にせず書こうと思う。







元配列。


 Z X E R T Y P I O SP @ ;
A S D H U B F J K L EN S-
Q W C V G N M < > ? C-


以前は上記の配列でローマ字打ち。この配列の最大のメリットは、bpnfが右手の人差し指と中指だけで打てる事。さらに、左Alt+x押しやすさも特筆。
[S-]は2ストロークシフト、[C-]は2ストロークCtrl。



ローグ系ゲームのやりすぎで左小指が膿んだ経験からスペースキーをShiftにしていた。さらに、変換キーにはモデファイアキーを割り振っていたので、親指シフトにはそれなりの興味を抱いていたものの、冒頭の理由により近づいていなかったんだけれど、書いても書いても投稿ボタンに辿り着けなかった時期があって、現実逃避の為に導入。







現配列。


 。 な て せ そ F* 、 お の に SP @
こ た か る は は を ん い し と EN
ー ょ ゅ ろ ゃ ゃ っ う す ら え


 べ つ も を む F* ぉ び ぎ げ SP !
め わ ま さ や ぃ や ぁ ぐ じ ど EN
ゆ ほ よ ふ ぬ ぬ ぅ ぇ ず ぢ べ


 ば づ で ぜ ぞ F* = ひ き け SP ?
ご だ が ざ ば ば ゎ れ く り あ EN
ぽ ぼ ぷ ぶ ぴ ぴ ヴ み ね ち へ


 Z X E R T ; Y P I O SP @
A S D H U U B F J K L EN
Q W C V G G N M < > ?


現在の配列。F*はファンクションキー。SPはスペース、ENはエンター。



[Enter]は[s-]、[ESC]と[右シフト]は[C-]、[無変換]、[ひらがな]は新設モデファイア。左手小指で押すキー(CapsLockとか)は完全未使用(下手に生かしておくとどうしても押してしまい、小指が駄目になるので最初から殺しています)。


それと、連続シフトはON。仮に連続シフトがOFFならば、1.30は「であ」(である/であった/出会う)が最大の弱点だと思う。





「右手はマウス」とか、「右手はテンキー」といったゲームでキーボードを覚えたので、当然ホームポジションや指使いもかなり普通ではないのだと思う。ゲームの影響で、左手の人差し指のホームポジションは「D」だったので、右手が左方向に出る事には抵抗が無かったので、「を」を表に出して、「、」も右手人差し指で押せる位置に。他は、右一列ずらしをしている事を除けば、完全に1.3.0 beta21-2。


あとは、[1][2][3][4]を延々連打し続けるゲームのプレイ経験が長く、[1][2][3][4]を自然体で押せるので、右手下段をシフト面も含めてそのまま配置。特に「え」に関しては、小指でキーボードを叩くと小指が壊れてしまうという軟弱さから、100%[4]を利用。「ー」は[z]を使わず、[-=]キーで。





もともと人差し指と中指だけでタイピングしていたような人間なので、スピード的には格段に速くなったし、1.30に乗り換えても不満は全く無いのだけれど、違和感を覚える文字列が全くない、というわけではない。


ローマ字打ちの時は、どれだけ打ちづらくてもシフトが絡まないから人差し指と中指を暴れさせて単打すれば良いだけの話で、タイピング速度が非常に遅かったせいもあって、打鍵速度は常に均一だった。


けれども、小梅に変えてホームポジションが平均に近づいた事もあり、(純粋な)タイピング速度が少し向上してしまい、シフトの絡んだ打ちづらい流れがあると、「どもる」とか「言葉が喉に引っかかる」ような感じで、テンポが乱れてしまい、「気持ちよくない」あるいは「心地よくない」と感じる事がある。


例えば、「くぐりぬけて」とか、「つづく」「それでもぼくは」とか。おそらく、この辺りは清濁同置の限界に達してしまっていて、どうしようもないのだろう、と思う。141Fさんは分置しないのかなー、かなかな。





小梅配列が清濁同置だった事のメリットとしては、親指シフトは「かな入力を置き換える」ものなのに、僕は何を勘違いしたのか、「ローマ字入力モードを置き換えてしまった」。故に、当然「 ゛」キーは使えず、清濁同置でなければ、途中で嫌になってやめていたかもしれない。


おまけに、ローマ字配列も滅茶苦茶に弄ってしまっていたので、配置を思い出せないときに一時的にローマ字かな入力で凌ぐ事も出来ないという逃げ場の無い状況を、モデファイア+akstnhmyrwを押せば、対応する「aiueo」をハイライトするアプリを作って乗り換えたら、3日くらい(24時間くらい)で普通に打てて、一週間後にはローマ字入力速度を明らかに上回っていた。


まあ、だからといってブログがよりよく書けるなんてことはなくて、軟弱な心と貧弱な脳という、巨大すぎる2大ボトルネックの前ではタイピング速度など、あまりにも些細なことだと再確認させられただけだった。


実際の速度や体感速度はどれもほとんど変わらないけれど、自分の書いた文章でタイピングゲームをすれば、間違いなく小梅が他を圧倒する。比較対象にすらならない。よほどの悪運指文でない限り、1000~2000字なら2倍以上、3倍近くの速度が出ると思う。一番速く打てるのは間違いなく小梅配列。





ただ一日中打ってると親指が明らかに駄目になってくる。親指側面、キーボードとの接触部分の肉が打撲負けして痛くなる(小指を酷使しし続けたら膿んだのと同じ種類の痛み)と、親指付け根部分の筋が疲労で攣りはじめる。


その時はqwer配列でのローマ字かな入力に切り替えて凌いでいます。特に混乱することなく、普通に打てている。表のみ交互打鍵で打てるフレーズが続いた際は、小梅に戻りたくなるけれど、こればかりは個人的な問題なので、どうしようもない。かと言って中指シフトはホームポジションの問題から全く合わなかったので、親指が駄目になるまで小梅、駄目になったら回復するまでqwerローマ字、という今の状況が僕にとっては一応到達可能なベスト配列。





というわけで10月15日以降のエントリーは全て、「くぐ」や「つづ」の打ちづらさで有名な、清濁同置の小梅配列を利用して書いています。