2007年8月15日水曜日

渡る世間はデマゴーグ。




韓国には年収1000万円を超える「プロゲーマー」がいるが、その「プロゲーマー」とはすべて「StarCraftのプロゲーマー」だ。数年前に行われたアンケートで「子どものなりたい職業 No.1」が「プロゲーマー」であり、韓国での「StarCraft」はプロ野球と同程度の人気か、それ以上とも言われている。



WarCraft3第五の種族sprit_moonが「StarCraftのプロゲーマー」ですか?
蘇った不敗神話BeT.Sweetが「StarCraftのプロゲーマー」ですか?
名勝負製造器4K.FoVが「StarCraftのプロゲーマー」ですか?
オーマイニュースは百害あって一利無しです。








Moonは2005年に続いて年間の賞金総額が$100,000を超えそうな勢いです。



とか、



Perhaps the biggest news in this part of the world was the announcement of the Korean Undead star DaeHee "FoV" Cho, Rumour has it that he will draw a salary of approximately 100,000 Euros!



とか。(Sweetは同じチームでキャプテン)








日本のメーカーが契約しようとしたが契約料がとても高くて無理だったとか、日本語版を開発するだけの魅力が日本の市場にないと判断されているだとか、いろいろと噂があるが本当のところはわかっていない。



いろいろと噂ってblizzard entertainmentの日本の問い合わせ先がlivedoor Co., Ltd.になっていて、これは見事な飼い殺しですね説とか?














次。




さらに現在韓国では、これらの行為そのものを禁止する法律が進んでいる。


そのたった一つの理由は、ゲーム内の通貨はゲーム内で稼ぐという行為を強化することで、よりゲーム内に没頭させるためだ。



現在の韓国ではリアルマネートレードは法律により禁止されようとしている?しかも、そのたった一つの理由は「ゲーム内の通貨はゲーム内で稼ぐという行為を強化することで、よりゲーム内に没頭させるため」+「だ(断定)」。








「ゲーム内の通貨はゲーム内で稼ぐという行為を強化することで、よりゲーム内に没頭させるためにリアルマネートレードを法律で禁止する」なんて動きが韓国であったなんて初めて耳にした、というよりもありえなさすぎて笑ったとかそういう次元を通り過ぎて夜が明けた。







韓国のネットゲームはリアルマネートレードによって技術的難易度の高すぎるスタークラフトから落ち零れたPCゲーマーを拾い集める事に成功し、リアルマネートレードの追い風を受けて二人三脚で隆盛を極めたのに、「それを禁止する」って、もう根底からしてこれ絶対何も知らずに適当に自分のブログのエントリーに都合のいい事を思い浮かべておめでたい妄想ででたらめ書いてデマ垂れ流している以外の何者でもない。














韓国でリアルマネートレードが問題となっているのは、「黒リアルマネートレードがネットゲームを殺す」からだ。







「白リアルマネートレード」
金銭を通じたリアルとゲームのリンクにより、ゲームが活性化する。


情報を求めてコミニティは活発になるし、リアルマネーの場には人が集まり、流通が生まれる、運営会社にとっては有り難いリアルマネートレード。「あのゲームはおもしろい。それだけじゃなくて、なんとお金にもなる!」という話が流れれば当然人が集まる。


しかも、引退時(ゲームを止める時)には所持していたアイテムやアカウントを売れるので、「飽きるまで没頭し、飽きてもそれまでのプレイは無駄にならない」という強烈な誘引力が発生する。





「灰色リアルマネートレード」
金銭のみを目的としたプレイヤーにより、ゲームに違和感が生まれる。


普通のリアルマネートレードは、「楽しい上に働かずして遊びながら楽して儲けられる」というものだったのに対して、「儲けられる」のみに注目したユーザーがゲームを放棄して儲けに走る。


特に大きな問題となっているのは、外国人による出稼ぎだけれど、もちろん自国のユーザーにも「ゲーム度外視で儲けようとする人達によるトラブル」は大勢生まれてしまい、「ゲーム第一、儲けは副次」というプレイヤーとの軋轢が生まれる。





「黒リアルマネートレード」
金の為なら手段を選ばない連中により、ゲームが崩壊する。


賃金の安い国の人間を雇ってマニュアルを配布しプレイさせる、botと呼ばれる自動プログラムにゲーム内通過やアイテムを稼がせる、チート(メモリの書き換え等)やドロップハック(レアアイテムを無理矢理拾う)により不法にゲーム内資産を増やす、ゲームサーバーの脆弱性やプログラムの穴を突くなどして不法にゲーム資産を増やす。







この中で、運営側が明らかに否定し、ロビー活動を行ってでも規制しようとしているのは、三番目の黒リアルマネートレードのみ。二番目の灰色リアルマネートレードに対しては、共存していこうという動きや、バランス調整により排除しようという動き、あるいは「リアルマネートレード不可能サーバー」という聖域を別途用意して、灰色RMTユーザーに拒否反応を示すユーザーを守ろうという動きなどがある。が、サーバーを分けた際のユーザー数は3対1~4対1でリアルマネー不可能サーバーには人が集まらず、時間の経過と共にその開きは拡大する傾向にあるとのこと。(ネトゲユーザーはRMT可能という"自由"あるいは"多様性"の中で、RMTを行わないという選択しを望んでいたり、RMTがあった方が遊びやすいと考えている。)







なにせ、韓国の幾つかのネットゲームはリアルマネートレードと明らかな共存関係、二人三脚により大きなヒットを成し遂げたので、「リアルマネートレードを法律により規制する」、という事は自らの首を絞めるに他ならず、絶対にそんな事はしない。「よりゲーム内に没頭させるためだ」なんてのは寝て言う寝言より性質が悪い。




「ゲーム内の通貨はゲーム内で稼ぐという行為を強化することで、よりゲーム内に没頭させる」なんて理屈にすらなっていない意味不明な理屈よりも、「引退時には他の必要としているユーザーに売却する事が出来ます」の方が没頭させる事が出来るのは日を見るよりも明らか。明烏が鳴いてる。




そして、ゲーム内通貨はレベルが上がれば上がる程、稼ぎ効率がよくなるので、一度稼げるまでのめりこんだユーザーは、さらに没頭するし、「はやくレベルを上げる為の投資として新規ユーザーがリアルマネートレードを利用する」という流れを生む。








ところが、黒RMTは、白RMTとは全く話しが違う。


白RMTが「プレイヤー」によるRMTなのに対して、「黒RMTを行う人間はゲームなど必要としていない、全く違う属性の人達」なのだ。だからこそ、韓国のゲーム会社はロビー活動をしてまで、黒RMT人を排除しようとしている。





黒RMTの問題。
それは、彼らが「ゲーム内ルール的に見れば明らかに違法な行為」を行っていても、「法律では明らかに違法と言いきるのは難しく、規制は不可能に等しい上に、起訴、逮捕も困難」というものだ。







たとえば、「botプログラム」と呼ばれる、自動レベル上げ&自動金稼ぎプログラム。多くのネトゲでは、botをゲームの規約で規制している。「botの使用が発覚したアカウントは強制削除して復活させません。」という風に脅したり、「損害賠償請求を行う事もあります。」としたりもしている。


けれども、それらは「ゲーム会社のローカルルール」であり、実際に「はいあなた逮捕です。」「はいあなた罰金です。」という具合には行かない。


botを使ったアカウントをどれだけ削除しても、botによる収益がアカウント維持に必要な費用を上回る限り、新しくbotアカウントが生まれ続け、ゲーム会社側が消耗するだけに終わる。







さらに、botを超えた「スーパーハッカー」が相手となると、ゲーム会社側はいたちごっこにすら持ち込めない。ゲームが発売される度に腕に覚えのあるハッカーが殺到し、必死になって脆弱性を探し、一度脆弱性が発見されると、一晩で10年20年余裕で暮らしていけるくらいの資産を濡れ手に粟で現金を掴み取ってゆく。


これは、「脆弱性を持った不完全なゲームをリリースしたゲーム会社が悪い」と言われても仕方がないような話であり、彼らをどうにか出来るか?というとかなり微妙な所になってしまう。


仕方がないので会社側は「巻き戻し」と呼ばれるゲーム内時間の退行を持ってそれに対処するのだけれど、当然「巻き戻し」の巻き添えを喰らったユーザーの不満は爆発し、時としてゲームの人気に致命的なまでにネガティブな影響を与えてしまう。







さらに、反社会的勢力が「リアルマネートレード」に目を付けだした。「リアルマネートレードは新たな"しのぎ"になる」という事に気がついて、組織的に手を伸ばし始めた。これは、どこの世界のどんなジャンルにも生じるものだけれど、「法の届きづらい世界=インターネット」よりもさらに法秩序の届き辛いかない世界であるネトゲの中、というのはそういった組織にとってさらに都合が良かった。




脆弱性を見つける、黒リアルマネートレードで現金を得る、運営会社に圧力をかけて(脅して/懐柔して)対処を行わせない、ゲームが崩壊して人気が落ちる、社の業績は悪化する、そこにつけ込んで人や資金を押し込み会社を支配する、会社の資産を細切れにして売り飛ばし食い尽くす、反社会的組織は合法的に大金を手にし、ゲーム会社は崩壊する。







当然、彼ら反社会的組織や、反社会的組織とまでは行かなくても、金のことしか考えてない禿鷹連中は、ゲームの事なんて全く考えていない。


そういう人達につけ込まれて支配されてしまったゲーム会社は往々にして、「迅速に利益を出すこと」を要求され、一時的な収支は改善するものの、ゲームとしての寿命は短くなったり、古参ユーザーの不満が貯まったり、コアユーザーが離反してコミニティの崩壊を招いたり、あるいは即死したり、という事が起こってしまう。


おまけに、「ゲームなんてどうでもいい人達」に支配された会社は、「パクれ」「真似ろ」と模造品を作りまくり、パクリのパクリのパクリのパクリ、といった勢いで「いわゆるアタリショック」的な離反を招き、ネトゲユーザーの国産ネトゲ離れを招き、市場自体は縮小してしまう。(彼らが行き着く先はカジュアルゲームであり、ワールドオブウォークラフトであり、スタークラフト2である。)




反社会的組織によるゲーム業界への影響、と言ってもピンキリで、例えば我が国でもライブドアによるWoWの飼い殺しも「金に目がくらんだ反社会的組織の動きによるゲーム市場への打撃」という結果であるととらえることも出来るし、自社製ハードを制作していたセガとSNKという2つの企業が共に反社会的企業の手に落ちた。さすがに、韓国のように蛇頭がどう、といった類の話は僕は今のところ知らないから、我が国のゲーム周辺産業は韓国よりも遙かに成熟し、安定しているのだとは思うけれど。











話は戻る。


そこで、彼ら黒RMT人達、つまり「ゲーム会社が想定しないゲーム内資産の獲得を行う人達」を排除しよう、というのが韓国のゲーム会社の動きであり、「リアルマネートレードに関する立法」という1つのうねりである。




特に、韓国のゲーム業界を見守る役人達が持っている危機感の中核には、「将来性のある新規参入企業による、将来性のあるネトゲ程、目を付けられて即死してしまう」という悲惨すぎる状況がある。


我が国で言うと、宮本茂や小島秀夫、鈴木祐といったようなタイプの、「優れたゲームを作り上げる最後のパーツ」的な才能を持った人間が韓国に現れて、ネットゲームの制作を行ったとする。


当然才能に溢れた作者だから、「ゲームとしては素晴らしい」ものが出来上がる。でも、彼らは「ゲームの才能」はあっても、「完璧なセキュリティを作り上げる才能」は無い。


そういった、bot対策、hack tool対策、クラック対策、というのは、「面白いゲームを作る才能」だけではどうしようも無い部分である。大きな企業が、大量の資金を投入して、大量の人員を雇って、ノウハウを蓄積して、やっとこさ成し遂げられるものである。




だからこそ、そういった部分のコストに関しては、ゲーム会社に負担させるのではなく、国が、彼ら新しい才能を守るべく、立法を持って負担し、ゲーム産業の発展を助けよう、というのが立法を推し進めようとする動機となっている。








さらに現在韓国では、これらの行為そのものを禁止する法律が進んでいる。


そのたった一つの理由は、ゲーム内の通貨はゲーム内で稼ぐという行為を強化することで、よりゲーム内に没頭させるためだ。



いやあ、改めて見るとオーマイニュースが霞んで見える。自身の主張に都合のいい事実をねつ造していかにもに引っ張ってきて高傲慢説垂れ流し。なんて言うか、うんざり。デマ流して金儲けしようって連中ってのはどうにかならないもんだろうか。まあ、僕の韓国ゲーム関連知識の9割はオーマイニュースの機械翻訳の購読なので、それはそれでどうか、みたいな部分は壮絶なまでにあるのだけれど。