2007年10月28日日曜日

のこぎりで挽かれながらブログについて考えた。



のこぎりでひかれる夢をよく見るのだけれど、のこぎりで引かれる夢を見て、目が覚めると、ひかれた所が痛い。しかも、丁寧なことに、きちんとひかれた角度、ひかれたままの直線で痛い。しかも、表側だけではなくて、きちんと裏側まで痛い。もちろん表面だけではなくて肉も骨もきちんと痛い。日によっていろんなところを引かれるのだけれど、ちゃんとひかれた場所が痛い。旋毛から鎖骨まで斜めに引かれた時は、食道がきちんと痛くてとてものすごく不快だった。

のこぎりで引かれる夢を見てひかれた場所が痛む度になんと律儀な、と感心してしまい、非常に嫌なタイプの痛みが丸一日は残るにも関わらず、ちょっとした感動を覚えてしまう。「DREAMS COME TRUE」とか、「夢なんてないっすよ、俺にあるのは現実だけっすから(明るく爽やかに)」とか、「やったぜ!ナポレオンヒルを凌駕したぜ!」みたいな感動である。とはいえ、半年も時々とはいえそれなりに同じ夢を見ていると、そういう感動も薄れてきて、この所は痛みを伴う不快感だけが残る。

さっき、さきほど、今し方、のこぎりで引かれながら「これ、起きてからも痛みが残るんだろうなあ、テンション下がるなあ、嫌だなあ」と、真面目に考え落ち込んでしまい、冷や汗だらだらの悪夢の、今まさに殺され解体されている最中に、起きてからの心配をしているというあまりの珍妙さ馬鹿馬鹿しさに、悪夢を見ながらちょっと笑ってしまった。

笑ってしまったのだけれど、ここだけの話わたくしは、まあお恥ずかしい話で大きな声では言えないのであるが、引きこもりというかニートというか、そういった類の、起きて目が覚めても楽しいことなんて何一つなく再び床につくような人生を華々しく歩んでいる真っ最中なので、そんな悪夢でも目覚めるよりは幾分かマシか、と思ってそのままのこぎりで引かれていたら夢精した。弱って、弱って、憔悴して、二五五を踏み越えて、オーバーフローして強く、強く無敵になるまでは耐え忍ぼうと、ゆるやかに思った。あとどれくらい弱くなれば、僕は強くなれるんだろう。