2008年2月22日金曜日

ブログが書けなくなった。



ブログが書けなくなった。パソコンが壊れたのである。
それでわかったのだけれど、僕はブログが書きたかったのだ。何よりも。




BeT.FoVとMYM]Luciferの1ゲーム目をluciが取ったのを見た後で突然ウインドウズが落ちて、ブルースクリーンが出た。動かない。セーフモードにすら辿り着けない。うんともすんとも言わない。

これまで書きためたものとか、ローカルのブックマークとか、がらくたの山とか、そういったものにアクセスする術が、全て失われてしまった。

fov対luciという頂上決戦の結果も気になったし、毎日欠かさずアクセスしていたお気に入りのブログも読みたかった。こうしてパソコンを失ってみると、自分の思考を忘れるという、現時突日の為だけにがらくたを弄る時間にしたって、案外楽しかったのかもなあ、などと思うようになった。

パソコンが失われて気がついたのは、僕には何もないという事だ。テレビも無いし、DVDも無い。360も無いし、PS3も無い。新聞も無ければ、携帯も無い。友達も、恋人も、知り合いもいない。僕には何もなかった。

どうすればいいのか名案が浮かばないままで半日が過ぎ、眠たくなって一度寝て、目が覚めたけれど事態は何も良くなっていなかった。相変わらずメインマシンは動かないし、いざという時の為のサブマシンはログインパスワードを忘れてしまって役に立たない。僕は、ただ「参ったなあ」と、まるで他人事のように無責任に途方に暮れるばかりだった。

寝転がって、昔の僕がパスワードに設定しそうなキーワードをいくつもいくつも書き出しては、思い出したように立ち上がり、サブマシンの電源を入れてそれを順番に打ち込んでみたけれど、どれも通りはしなかった。中のデータを諦めて、OSを再インストールしようとしたけれど、OSのインストール画面にすら辿り着けなかった。

読めもしない言語で出来たゲームの取り扱い説明書を一語一語読み進め、192ページを読み終えた所でそれにも飽きてPCの電源を入れてみたけれど、やはりうんともすんとも言わなかったし、サブマシンは何様のつもりか知らないけれど偉そうにそして冷酷に、ログインパスワードを要求してくるだけだ。人々がゲイツを憎む理由が少しだけ理解できた。

そんな風に、無味無臭、山も谷も無い日常を過ごしていると、突然に、ブログが書きたくて、書きたくて、たまらなくなった。とにかく苦しくてどうしようもなくなってしまった。誰がどう読むかとか、何をどう書くかとか、そんな事はもうどうでもよくて、とにかく、なんだって構わないからブログを書きたい。ブログを書けるのなら、他は何もいらない。ブログを書きたいという思いと、ブログを書けないという現実に対する恐怖が、両輪となり、先へ先へと進んでいった。

自分が何をしたいのかが、よくわかった。もう他の一切は不要だと思った。くだらないブログ(と言っても、絶対的にくだらない、ってわけではなくて、ただ僕の書くブログが面白すぎるだけで、それと比較すればくだらない、ってだけの話だ。)を読むもの、fov対luciの結果も、がらくたとかもどうでもよくて、ただブログが書きたかった。

ところが、こうして、サブマシンとメインマシンを解体して1つにしてブログの投稿画面に戻ってきてみると、何を書けばよいのかさっぱりわからない。書くことが無いのである。時間だけが過ぎていく。お星様でも降ればよいのに。