2009年4月19日日曜日

prototype雑記。



prototypeのトレーラーを見て驚いた。呆気にとられた。銃器に対するぞんざいな扱いに。銃で撃たれても死なない。死なないどころかよろめきもしない。よろめきもしないどころかダメージを受けているそぶりも無い。拳銃でなくてライフルで10人くらいから撃たれてるのに平気な顔して歩いている。なんだこのゲームは。何を食べたらそんなになるんだ。

ライフルが効かない主人公が戦う様はまるで弱いもんいじめ。「ライフルを持った小隊と戦う主人公」という勇ましいシュチエーションが、オタク狩りをしているヤンキーに見えてしまって仕方がない。いや事実そんな感じだ。ハイデフな発砲エフェクトと弾光エフェクトが糞くだらない有線の去勢されたバックグラウンドミュージックのように流れ続ける。いや、銃って何?撃たれたら死ぬんじゃないの?基本。

「撃たれたら死ぬ、撃たれても死なない、死なないは凄い。」というゲーム的かっこよさ俺TUEEの三段論法が説得力を持つよりも前に銃弾は遙か彼方へと飛び去ってしまっている。「今の洋ゲー」ってあんなもんなのか。銃で撃ってもライフバーが赤くなるだけのゴキブリが出てくるゲームが名作とされる世界を俺たちは不覚にも生きてしまっているんだ。

そのくせ、その主人公がどうやって敵を倒すのかと見ていたら、道ばたに落ちてあったロケットランチャーを拾ってぶっ放してやんの。馬鹿じゃねーのか。意味わかんねー。なんでロケットランチャーが道ばたに落ちてあんの?今を時めく洋ゲー様が全て過ぎ去った2009年に、人の家のタンスを開けて中から銅の剣と皮の盾を盗む勇者様ご一行状態って退行もいいとこじゃん。説得力なさ過ぎて泣けてくる。

「銃で撃たれたら人は死ぬ」から遠く離れたところで繰り広げられる糞ゲー的光景に、ああ、この人達は「銃で撃たれたら人は死ぬ」を無視する事でしか強さというものを、カタルシスというものを、かっこよさというものを表現出来ない表現弱者なんだろう。いや、銃社会に生まれながらも「銃で撃たれたら人は死ぬ」という世界から遠く離れた場所で育った勝ち組リア充なんだろう。酔った。