どうしてTAこそがDOTA allstarsで最も弱いヒーローなのか。

「DOTA allstarsで一番弱いヒーローは誰か」

という問いに対する回答は、みんなそれぞれ持っていると思う。
僕の答えはずっとTAだった。







DOTA allstarsの調整方法と、TAの基本性能。


ある時期以降のDOTA allstarsは、「キャラの強弱を射程距離で調整する」という方針を取ってきた。そしてそれ以前のDOTA allstarsは、「キャラの強弱をアーマーで調整する」という方針を取っていた。その両方の調整方針の弊害を同時に被ったのがTAである。




「それ以前のDOTA allstars」の一番の名残はDBで、「ドームブリンガーは強そうに見えるけれど、アーマーが0だからいいよね」という調整をしていたのだ。DBのultは常にimbaだったけれど、度重なる仕様変更とアーマーの低さを免罪符にしてそれが許されていた。WarCraft3の仕様上、アーマーは基本値が低ければ低い程アーマー低下に弱いので、DBは「強いけどアーマーという弱点がある」という位置づけだったのだ。当時の情勢では、アーマー低下は強力なスキルの1つであり、「アンチスキル」の1つだった。TAのアーマー低下も登場時は強いスキルだった。でも今は違う。




度重なる新アイテムの追加が状況を変えてしまった。

TAが登場した当時、アーマーを上昇させるアイテムはまるで存在しないようなものだった。-8というアーマー低下値はかなりのダメージ増加が見込める強力なスキルだった。けれども、今のDOTA allstarsには、アーマーを上昇させるアイテムが大量に存在する。blade mail、Assult、AoM、Vladmires、Shiva、VoD、MoC、mekaと十分な数があり、その半分以上は非常に強力で、どのゲームでも3~4個は当たり前のように作られる。そして、Vladmiresやmeka、Assultはアーマー上昇のオーラ持ちだ。これらアイテムの登場により、TAの「アーマーを下げて殴る」というコンセプトの強さは半減してしまった。「アーマー低下は複数重なってやっと」という状態に陥ってしまったのだ。そして、TAはそこまでしてpickする程強いヒーローではない。




そして、なによりも絶望的なのは、射程距離だ。
TAは、レンジヒーローでは最も射程距離が短い。

射程延長を取らなければmeleeよりも攻撃範囲が狭く、取ってもmorpやzeusの半分しかない(最終的には並ぶが、問題はそこまでの話)。これは、まったくもって話にならない。特に、solo midをするには絶望的すぎる短さで、まともなプレイヤーがまともなヒーローでmidに来るとどうしようもない。デニーもハラスも不可能。ラストヒットも無理。射程が短く、nukeが無く、slowも無いから当然だけど、本来は必殺であって然る可きコンセプトスキルを乱用し、ボトルを買う所までは行けるというだけの最序盤性能である。「gangが決まれば確実にアーマー低下を入れられてダメージも入る」なんてのはジャパネット高田の世界だ。その程度のダメージを叩き出せないヒーローを探す方が難しい。

「強いヒーローはアーマーが0」「アーマー低下は良スキル」という要素は追加アイテムによって形骸化し、「アーマー低下は強いから射程距離が短くてもOK」というデメリットだけが残ったのが今のTAなのである。





dagger+BKB。
TAに何が残ったか。
dagger+BKBだけである。

結局、他には何も残っていない。当初のコンセプト通り、と言えば聞こえは良いが、状況が一変しているにも関わらず、TAだけは化石のように取り残され、形骸化した当初のコンセプトが残っているだけなのだ。ボトルを買って、PB(tread)からdagger+BKB。そして、はっきり言ってそのTAは今の「塔を割れば儲かる」というバランスのdota allstarsにおいてやれる事が少ない。そして強く無い。「ultで視界確保」とかそんな事をしても何の足しにもならない。ルーン確保なんて誰でも出来る。やりたいこと以外にやれる事が無い。DOTA allstarsの外側に居るわけではない。けれども最も弱いヒーローは誰か?となると僕はTAだと思っていたし、今のバージョンにおいても一応はTAかな、という程度にはTAの弱さを信じている。