幸せだった頃

夜通し戸を叩く何か突風、乾いた両眼と重い頭痛、口で息して少しの間だけ、叶っても変わらぬ絶望しかない夢を真夜中に一人情熱で語る。鼻で息して目を強く結んで懸命に、幸せだった頃を思いだそうとする。自分にはそれが無いので、自分以外の素敵な誰かが幸せだった頃を。その思い出もまた、僕には無い。