2013年9月29日日曜日

偽の朝

朝が来る。偽の朝だ。偽物が目覚める偽の朝だ。急な寒さが首筋を押さえ、跳ねる心に希望が舞う。ガシャン、ガシャン、無機質な音に偽の秋空が破れてゆく。本物が目を覚ます。本物は涼しい。

泳ぐのに情熱はいらない。

泳ぐのに必要なものは、水と筋肉である。水と筋肉があれば人は自ずから泳ぎ出す。そこには意志も情熱もいらない。僕はこんな人生に陥って尚、少しでも前に進みたい。米を炊く体力を失って豆腐をすすり、シャワーを浴びる気力を失って汗を摘まむ。ここにあるのは死体だ。腐っていないだけの死体だ。異臭...