準備が出来ていない

なんだって成し遂げられそうな気分の良い夜には、何をする気力も失われる。そんな夜は滅多に来ないから、動き出す準備が出来てない。街の向こうまで続く冷たい空気の中に身を泳がせて、食べるでもなく飲むでもなく、お腹が鳴るのを聞いている。こんな素晴らしい夜に、僕は小指の1つも動かさないままに眠たい朝を待ち構える。充実した一日は唐突に訪れるものではなく、長い長い準備期間が必要なんだ。準備が出来ていない。準備がないんだ。