あの人が真剣にブログを書いていた頃

あの人のブログを読んでいると、彼はもう真剣にブログを書いていないんだと言うことが見て取れる。もう彼はブログに対して情熱を持っていないし、もう彼はブログに寄りすがっていない。もはや彼の人生にはブログなど不要であり、それでも彼がブログを書いている演技を続けているのは、ちょうどタバコの一服のようなもの。薄い薄いアメリカンコーヒーを飲むのと同じくらいの真剣さで、あの人はブログを書いている。彼の人が真剣さを持っているのはブログではなく自らの人生に対してで有り、ブログに対してはもう何も無い。当たり前だ。ブログを書くことには何の見返りも無い。ブログを書いて得られるものはない。彼の人は人として真剣に生きて、様々な物を得ている。ブログなんて、吸い殻のようなもの。ペーパードリップの出涸らしのようなもの。それでも僕がこの人生の全ての情熱を注ぎ込んで今もなお懸命に書き続けているブログよりも、彼の人のブログの方が遙かに内容が有り面白いのは、彼の人が吸って捻り消されたタバコの吸い殻よりも僕の一生の方が価値が無いから。僕は薄っぺらい軽薄で無価値な人間で、そこから生まれる如何なる言葉も全てが無価値であるから。