2017年3月6日月曜日

2017年1月のdota十題。

1,静かに世界最強と化したレソリューション。
 第二次empire、第三次empire、第四次empire(仮)においてsolo mid兼pickerを勤めあげたレソリュだったが、1手としてのw33が全く役に立たず、国際大会の切符を獲得出来ない日々は今や昔、レソリュを1手に据えたその日からトップシーンに復帰し、「このバージョンは1手レソリュのバージョンではない」という僕の見立てに反して遂に、最強carryランキング単独一位が現実的なものとなってきた。

レソリュの明確な弱点はその人の良さで、彼自身が責任のあるpickerであり、尚且つコントロールタイプのmidを勤めていたという経歴故に、レソリュのプレイはあまりにも慎重すぎる。現在のバージョンはドラゴンランスとエコーサーベルという強いアイテムを武器に、破壊的なプレイスタイルの1手がシーンを支配すると思っていただけに、鳥なき時代の蝙蝠である事は否めないものの、世界最強carryに最も近い所まで辿り着いた。今のレソリュに重くのし掛かるのは、shadow-やscccの存在などではなく、「envyは真ん中にw33が居ながら世界最強carryになった」という事実だろう。

2,DC初戴冠。
 naviのマネジメントが完全に死んで以降、国外流出を待望され続けていたdendiがストリーマーgoalを成し遂げてご隠居と化した一方で、そのdendiを倒せる唯一のウクライナ人であったレソリュは太平洋を渡り、渡った瞬間にEGの引き抜きにあいチームは完全崩壊。そこからなんやかんやあって、遂にDCにて初戴冠。レソリュが2017年に辿った道は、何年か前にdendiが辿るべき道だったのになあと思う一方で、ストリーマーという商売の方がeSports playerという商売よりも遙かに、にんげんにとってやさしく、また自由なものである事は、今更言うまでもなし。

3,DCアジアの切符を逃す。
 これまで一度も敗れなかった相手にまさかの敗北。DCはアジアの切符を逃した。レソリュの世界最強carry就任はしばしおあずけ。たおしたのはaui+envyのNP。envyは弱く、auiも弱いものの、auiは2年もやった甲斐があって少しだけ熟れて、envyは自分に出来ない事を少しだけ理解しはじめたか。

4,蘇ったVPはddosに散る。
 fngを切ってsoloを獲り、9pasの3手が当たりに当たって完全に蘇ったVPだが、シーン最強の負け役だったチームgodにやっと並んだという所でまさかのddos全敗。疎開して戒厳令を布いてもddosとか、わりとどうしようもないねと。マネージャーだかスタッフだかの、首も飛んだらしい。

5,khezuはsecretの愚かさを象徴する。
 forevが致命的な問題を多く抱えているトッププレイヤーである事は、疑う余地の無いところである。リアクションタイムが悪く、ハンドスキルがなく、狭いエリアでのプレイの正確さも無い。世界最強を目指すチームがforevをkickする、というのはよくわかる。ところがsecretが獲ってきたのはkhezuである。

 これ、わかりやすく言うとコネ入社。secretのスタッフがkhezuの同僚だった、というだけの話で、全く救いようのないメンバーチェンジ。当然secretは以前にも増して壊滅的に弱くなり、世界と戦える可能性は完全に失われてしまいましたとさ。khezuの成長?そんなものを待つ余裕のあるチームなんでしょうか、、、。secretの過去の行いを見ていると、そういう志のチームではないように見えるんだけれど。forevは災難でした。

6,目も当てられないppd。
 ppdが遂に復帰、しかもわりとまともなメンバーで、という事で喜び勇んでリプレイを見たら、あまりの酷さに目も当てられなかった。世界最強の4手の一角を無し、歴史上最強の3手にまでなったzaiが僅か一年弱のブランクで壊滅的に弱くなったんだから、ppdクラスのプレイヤーなら半年インアクティブになるとこうなっちゃうのね、という悲しさ。せっかくEGの数合わせ要員から、世界的な名手にまで成り上がったのにね。

7,rotkは戻ってきたのか?
 世界最強EGが出場せず、liquidに完敗したrotkに対して、「rotkが戻って来た」という事は失礼にあたると思う。rotkは戻ってきていない。rotkが戻ってくるのを待ちましょう。

 xiao8の休業中に、うさぎと亀よろしくxiao8を抜き返したrotk大先生でありました。

8,ravenとTnCに感じるつらさ。
 ravenが強い、TnCが強いといっても、結局は上には全く通用しない十把一絡げ。でも、LGDなんて十把一絡げにもなれないわけで、valveによる謎のSEA優遇策もあって、わりと流れは来てる。もうちょっと強くなれば、フェイスレスに勝ち越せる雰囲気になれば。ravenは充実している。TnCは充実している。MVPの穴は完全に埋まった。

9,OGの構造的限界。
 rtzを超えた1手、sylarを超えた1手を擁するOGであったが、notailが弱すぎる。これだけはどうしようもない。OGが覇権チームでプレイ出来る資質を備えたプレイヤーを内包している事は火を見るよりも明らかなので、1年半後くらいにdream teamに強奪されるかたちでの、離脱を招きそう。notailは努力で到達出来る限界到達地点までは辿り着いているだけに、言葉に出来ないもどかしさだけがつのる。

10,全盛期kuroky return。
 当代最強miracle-を手に入れた全盛期kurokyが遂に戻ってきた。これにより照明されたのは全盛期kurokyの恐ろしさでも、miracle-の強さでもなく、サポートにbulbaが居るだけでこのチームですらボストンの切符を得られなかった、という事実だろう。サポート一人panic buyしただけで、世界最強の一角が切符すら得られない。ghgはいいところが既に幾つもあるし、kurokyが好みそうなプレイヤーなので、jaxの事は忘れて、ghgを育てよう。