2017年7月6日木曜日

ではどうすればよかったのか。

今年もこの話題の季節です。口にするのもおこがましいのだけれど、こんな話も今年で最後になりそうなので、記念に書いておきたいと思います。

結論から言ってしまうと、世界を3つのブロックにわけ、それぞれの地域でオンライン予選をし、上位18チームを選抜します。それぞれの地域の上位18チーム、合計54チームを一カ所に集めて大会を行い、上位18チームがシアトルへの切符を得ます。これで全て解決します。

毎年言い続けてきたことですが、招待というシステムは、どのチームが招待されようと、決して正当なものにはなりません。正当な招待というのは存在しないのです。前年度優勝枠というものが存在しているならば、それは正当なものですが、枠ではなく、招待というシステムはそのシステム自体が不正義であり、どこが招待されようと、不正な出場であり、不正なものです。もちろん、今年の招待に関しても明らかに不正です。どこがという話はしません。7チーム全てが不正です。

招待が不正ならば、予選組は良いのかというと、それも違います。予選の結果出場するチームも、全て明らかな不正です。特定の地域で予選を行うことは、明らかな不正義です。何故南米で予選が行われ、中東では予選が行われないのでしょう。なぜCISで予選が行われ、アフリカでは予選が行われないのでしょう。なぜ中国で予選が行われているのに、普段は中国サーバーで遊んでいるプレイヤーが平然とアジア予選に出てくるのでしょうか。

どの地域で予選を行うか、どの地域の予選に何枠を用意するか、という点には必ず人の手が絡みます。それはもう、ビデオゲームではありません。政治です。マーケティングです。ビデオゲームは政治であってはいけませんし、eSportsはマーケティングであってはいけないのです。公明正大な、誤審の存在しない公正なものでなければいけないのです。当たり前の話です。

即ち、「どの地域に何枠を用意するか」という点を避ける為には、全ての出場チームが特定の地域から発生してしまう可能性を担保しておく必要があります。その為には、世界を3つのブロックにわけ、それぞれの地域で18チームを選び、3地域合計54チームを特定の場所に集めて最終予選を開催する以外に方法はなかったのです。なお、世界のどこかに54チーム300人を集めての大会は、今では日常的に行われている事であり、卓上の空論ではありません。なぜやらなかったのか、それはvalveという組織が、公正さや正義というものに、一切の関心を持たない集団であるから、というのはまた別の話なのか、あるいはそういう話なのかは、いずれ、また。


結果として、今年もまた、リヴァプールとアーセナルが出場権を取り逃した大会に、ヴァンツァーレ甲府とロアッソ熊本が出場するような夏を、僕等はこの先ずっと、迎える事になるのでした。