2005年3月12日土曜日

ビッグイシューの言う大成功とは何か。



ビッグイシューは大成功している
それは紛れも無い事実である。


その大成功はホームレスとはまったく関係の無い場所にある。
誌の商業的成功こそが、ビッグイシューの言う大成功なのである。
彼らは新着ニュースから障害情報を速攻で削除するブログサービスのように、その成功の正体を巧みに隠蔽し、ビッグイシューが何をしているのかを見えないようにした上で、ホームレスでメッキをしている。
しかし彼らのやっている事はハゲタカドラッグと同じか、より悪質である。







ビッグイシューとブロックブログ連合軍は検問を公言している。
これに関しては論外なので事実だけ書き、以後は触れない。





では、本題である。

ビッグイシューという不沈帝国モデルの目的は、物乞いを物売りに進化させる企業を立ち上げるという事である。ビッグイシューモデルが物乞いに効果を発揮する事は明らかである。
しかし、物乞いが存在しない国では物乞いを進化させるという本来の素晴らしい効果が発揮される事は無い。



つまり、物乞いが存在する国においてのビッグイシュー社は、
・「誌の商業的成功」
・「物乞いを物売りに進化させるという効果」
の2点を伴うものであり、価値ある勤めを果たしている社であると言える。


我が国におけるビッグイシュー社は、
・「誌の商業的成功」
というものを見事に大成功させているが、本来持つ効果は存在しない。



その他の効果を、なにもしないよりマシと考えるのか、害悪であり癌であると考えるのかにより、ビッグイシューの評価は決まる。
英国ビッグイシューの名誉の為に書いておくと、ビッグイシューを日本に持ち込んだのはビッグイシューではなく、水越洋子と佐野未来という2名の日本人である。物乞いの存在するホームレス産業大国における、物乞いを物売りに進化させるという目に見える素晴らしい効果を否定するつもりはまったく無い。





我が国のホームレスの2/3は労働を行っており、残りは物乞いではなく就労不能者である。また、ホームレスの八割はホームレスではなく、思い思いに占拠した場所に家を建て、そこで生活している。


彼らは自分の人生を管理するという能力が不足していた事により、ホームレスになったのであり、責任はホームレス本人の能力不足にある。自己責任であるとも言い換える事が出来る。それを棚に上げて隠蔽し、不法占拠とその不愉快さを正当化しているのがホームレスというものである。


しかし、ホームレスがホームレスをやめられない理由は他にあり、それは正しく国行政の不備、あるいは怠慢である。ホームレスを六畳一間の屋根付き無職月3万へと変換するシステムを作り上げる必要があるのは明らかである。1度落ちたものを拾い上げるシステムが存在しないというのは、社会として国として、非常に未熟である。

一応蜘蛛の糸は存在するのだが、「自由が欲しい」という傲慢さ、あるいは「顔向けできない」というプライド、もしくは「借金」という言語道断の理由により、ホームレスはその糸を無視して掴もうとしない。
糸では駄目なのは上記からも明らかであり、国の手による、自由もプライドも借金も無効化出来る、強固でスマートで即効性のあるシステムが必要である。





では、ビッグイシューが何をやっているのかという点に移る。
彼らは、就労ホームレスをビッグイシューの売り子に変換する。
以後は日本ビッグイシューの表記に従い、販売者と書く。


就労ホームレスの平均月収は2万円程度であり、販売者の平均月収は約7万円である。ビッグイシューは3倍の金でホームレスを雇い、売り上げを得ているのである。

つまり、ビッグイシュー誌の日本における効果とは、ホームレス間の貧富の格差を拡大させているというその一点だけである。それと同時に、販売者同士の横、社との金の流れによる縦という2つの人脈を作り出している。
ホームレス社会では、金の力と人脈の力がその地位に大きく物を言う。
金と人脈という2つの大きな流れから取り残されたホームレスは、弱ホームレスとなる事を余儀なくされ、時としてそのねぐらを奪われ、それによりやがては最後の砦をも失う。

そこに手を差し伸べるのはビッグイシューでも炊き出し残飯(驚くべき事に人脈による不可分なテリトリーが存在する)などでは無く、使い捨て労働力を得る為に近づく犯罪組織、それと死である。




ビッグイシューのビジネスモデルに話を戻すと、これは成功して当然である。

ビッグイシューは最初にホームレスと契約を行い、販売者に仕立て上げた上でビッグイシュー誌を10冊手渡す。この契約を結んだ人間だけがビッグイシューを売る事が出来る。そして、社が契約を結ぶのは優秀な就労ホームレスのみである。いや、就労青テントのみである。


その優秀な就労青テント改め販売者は、以後はビッグイシュー社から雑誌を一冊90円で仕入れる事になる。
自腹を切った販売者は、その在庫が商品としての価値を失う前に全てを売りつくしてしまおうと必死で街角に立つ。
必死であるし、通常の書店で売られる雑誌のように返品にあう事も無いので、ビッグイシュー社はノーリスクで必死な販売者を低賃金で永遠に確保し続ける事が出来る。
また、ビッグイシュー社は販売者による優秀な販売者のスカウトを奨励している。その販売者増殖ネットワークの裏では、口車に乗せられて道端に立たされ在庫を抱えた無能な販売者はすぐにフェードアウトする。淘汰による完璧な選り好みシステムである。
ビッグイシュー社にとって良いホームレスとは、良い販売者の事である。
彼らは悪い販売者にはまったくもって興味はない。悪い販売者とは売り上げが上がらずに仕入れに来る事をやめフェードアウトした無能な販売者と、本物のホームレスである。
ビッグイシュー社が定期収入を与えているのは青テント販売者であり、ホームレスではない。彼らはホームレスを完全に切り捨て、無視している。


平均以上を売り上げる優秀な販売者は、全員が10時間以上も努力してビッグイシュー誌を売るそうである。驚くべき事に、路上で立ちっぱなしで声を上げ続けるそうである。
彼らがそのような販売者としての役割を果たせるのは、彼らが優秀な就労青テントであったからであり、無視以前の問題として、普通のホームレスにはそのような労働は出来ない。


そして、その労働には賃金の異常さと成功報酬によるというMLM的な一方的契約形態という2点の明らかな違法性を持つ。
10時間で4000円を誇りに出来るのは「社会貢献」の隠れ蓑があってこそであるし、一方的な契約も「社会貢献」という欺瞞により成り立っている。
「NPO、社会貢献、ホームレス、権利」といった武器で行政を押し倒し、路上に立って誌のマネキンとなる事を許可させる。その政治力が、シルバイスラエルやテレカイランらとの決定的な違いである。


しかし、彼らは社会貢献などしていない。
ホームレス間の格差を広げ、不平等を浸透させながら、雑誌の10万部に手が届かんという驚異的な売り上げをノーリスクで叩き出すという大成功をしているのだ。

また、販売者は普通の所謂ホームレスなどではない。
エリート青テントであり、10時間立てるだけの若さと、道で声出す人間力を伴い、他人が近づいてくるだけのエリートさ、高貴さ、清潔さを持ち合わせた社のマネキンである。
社の売り上げの為に、滅茶苦茶な雇用条件で売り子を確保し、売り子は自腹を切って仕入れた生鮮雑誌が色あせる前に必死で売ろうと10時間たち続けるという、ビッグイシュー社は手を汚さず清らかさだけをアピールしながら売り上げを伸ばし続けられるという、見事な戦略である。




では、販売者以外の本当のホームレスはビッグイシュー社にとってどのような存在であるのだろうか。それは、いなくなられては困る存在である。


ビッグイシュー誌の売り上げは、世間のホームレスへの関心によって支えられている。

市民の憩いの場である公園や河川敷を占拠し、図書館のロビーや貸本屋で暖を取る傲慢ホームレス問題への関心をまず第一の広告塔にし、
臭くて、醜くて、汚くて、道を歩いているだけでその存在自体が忌まわしきと認識されるような、最下層の弱ホームレスを第二の広告塔にしている。

彼らの存在無くしては、ビッグイシュー誌の大成功は無かったであろう。
青テント販売者に3倍の賃金を支払いながら、ノーリスクで大成功するという彼らのシステムは踏み躙られ無視し続けられる弱者の上で成り立っているのである。

さらにもう一つの広告塔が存在する。
それはメディアである。
「ホームレス問題」というアンタッチャブルすれすれの社会問題を肯定的に、また安易にハッピーに取り上げる事が可能となるし、投石後にフォークを聞きながら雀荘に繰り出す程度の知性しか無い馬鹿な学生は釣り放題である。また、滅びる寸前の大成功などとは程遠い弱小ウェブサービス会社なども時には飛びつき広告塔と化してくれるだろう。見事である。
テクニック的な事を書いておくと、「プレスリリース」という単語はSEO対策では魔法といっていい程の効果がある、最も重要な単語である。ネット企業のSEO対策の初めの一ページに、「プレスリリースを出せ」というものがあり、実際にそれを乱発して効果を上げている会社も多数ある。いやー、めでたいね。効果的なSEO対策を打ち出せて。おめでとう竹内克仁。







ビッグイシューと販売者は、不法占拠問題と、臭くて醜くて汚い存在自体が不愉快な浮浪者問題という2つの問題、さらに社会貢献、成功というイメージでメディアを利用し、巧みに商機を広げているのである。


「24ヶ国50地域」
「ホームレス」
「社会貢献」
「大成功」
「弱者」
という付け入る隙の見当たらない完璧な矛の陰に隠れるその実体は、弱者救済を演じながら弱者を見捨て、家無し人間における機会と金の不平等を浸透させ続けているのである。
その血も涙も無い冷血なマルチ販売者増殖システムの上で、10万部にも届かんという驚異的な売り上げによる利益を吸い上げ吸い取り続けている3悪人こそが、水越佐野佐野洋子未来と章二である。



滅びるべきであり滅ぼさねばならぬ存在である青テントと浮浪者という2つの存在を上手く利用して知名度を上げ、滅茶苦茶な賃金で販売者の意思を支配して食い扶持を得続け、さらには社会貢献の看板を得るという画期的なモデルというのが日本ビッグイシューモデルである。

弱者救済のふりをして弱者を切捨て搾り取り、不平等を拡大させながらおまんまにありつく社会貢献有限会社は、今すぐ滅びるべきである。
滅びるべきは欺瞞と嘘の有限会社ビッグイシュー日本である。