2005年4月14日木曜日

悪いアマゾン良いアマゾン



アマゾンアソシエイトにNOと言えが一月を経て着火して、その頃ちょうど運悪く物凄く忙しかったので反応できずにいたのだけれど、一通り読んでみた感想としては当たり障りの無い人は当たり障りが無いし、ごもっともな人はごもっともだし、頑張っている人は自己弁護と正当化に終始するを頑張っている有様で嘲笑の余地も無い程に惨めであり、反応する余地が無かったというのが実情である。


僕の立場は良いアマゾンアソシエイトなど存在しないというものであり、それはこれからも変わらないだろうと思うし、変える必要も無いと思う。
ただ、色々と見たり考えたりした結果、少しはぬるくなった。





アマゾンアソシエイターの手によって、amazon.co.jpとブログが無ければウェブ上に存在していなかった文章が昨日も今日も、そして明日も絶える事なく作り出され続けているのは紛い無き事実である。

amazon.co.jpが無かった頃、1つのゲームについて真面目に全文章を書き上げるという事は物凄く困難な作業であり、それを成し遂げられるのは愛か狂気が執念か、といった所であった。


それが今ではまったく違う。
以前ならば明らかに日記の中にわずか8文字「○○買ってプレイ中」といったものであったのが、アソシエイトの力を借りて10列9行の文章に化ける。とりあえずamazon、とりあえずamazonといったからっぽ文章の量産体勢が完全に確立され、amazon.co.jpが無くても書いていたであろう書き手によるamazon.co.jpが無くてもウェブ上に存在していたであろう文章はインターネットの闇に消え、深く埋もれて見失われた。実に腹立たしい。






とはいえ、amazon.co.jpにも良い点がある事を知った。
正確には以前から知ってはいたものの、着地点を見つられずに探しあぐんでいたというだけなのだが。



ウェブサイトの読者は管理人の文章から書き手を知る事が出来る。
しかし、管理人は読者の事を知る術を持たない。

これは、実にアンフェアだ。
ウェブサイトの管理人には読者の事を知りたいという欲望は多分おそらく付き物であり、足跡だとかBBSだとかメールフォームだとか、アクセス解析だといった、あらゆる手を尽くして読み手の事を知ろうとしてきた。
けれども、それでもまだまだ足りずアンフェアである。


書き手は書き手、読み手は読み手であるからして、このアンバランスが完全に解決される事は無い。いや、その問題を解決したのがmixi足跡機能であると考える事も出来るのかもしれないと思うのだが。






そのアンバランスを少しだけ真ん中よりに戻すツールとして、アマゾンアソシエイトというものは使えるのでは無いかと考えた。

アマゾンアソシエイトを導入すると、どの商品が、何回クリックされ、いくつ買われたのか、という情報を読む事が出来る。また、リンクを張っていない商品がリンクを経由して買われた時も、そのレポートを読む事が出来る。

エロゲーが3本まとめて買われていたらエロエロエロだなと思うし、マニアックな漫画本が変われていたらマニアックだなと思うし、一人炊きの炊飯器が買われていたら新生活おめでとうございますと思うのである。



これは結構大きな情報だと思う。
もしもウェブサイトの閲覧者が購入した品物をオンラインオフライン問わずに全て知れるというサイコキネシスなサービスがあったとすれば、月一万円でもやる人はやるだろう。貴方じゃがりこ食べすぎ、みたいな究極の無駄な情報。


amazon.co.jpの場合、amazon経由のクリック数と買い物しか記録されないのであり、月一万円を払う人間などいないだろうが、もっとレポートの読みやすさが改善されたのならば、月額200円分くらいの価値はあると思う。
(適当。はてなカウンターが60円、ライブドアblogProが250円辺りから。)
(もちろん、レポートの可視性が上がる事が最低条件)




ところが、今のamazon.co.jpは金を払うのではなく手に入るという形であり、「アマゾンアソシエイトレポートは有料アクセス解析よりも高性能であり、金を払うだけの価値がある」などと言ってみても荒唐無稽の滑稽であるからして、ふわふわと能天気に浮いたまま着地のしようがない。






しゃんしゃん出来る場所を探していて思い浮かんだのが、寄付である。
思いついたきっかけとしては、自分自身のブログのカテゴリーを眺めていたというものであり、物凄く情けない。


読者の情報を知りたいから、という側でレビューを書いている人間が本当に存在し、彼らがそのamazon.co.jpのアソシエイトレポートに踏ん切りをつけられない位の魅力を感じているとしたら、アマゾンアソシエイト収入の全てを寄付出来るという新アソシエイトプランが導入されれば、1つの解決となりうるのではないかと考えた。



先ごろのクリック募金の大流行や、dffを始めとするクリック募金関連サイトの一定の成功による「マウスだけで出来る善行」みたいなものの需要があることは確実である。

また、白血病解析サイトといったものが一定数の人数を集めて成功している事などからも、アソシエイト収入の全額を寄付する事が出来るアマゾンアソシエイトプランというものが導入された時に、飛びつく人は多いのではないかと思うに至った。


アマゾンアソシエイトというのは、既に現金還元を導入しており、現金に変換する事が不可能である楽天やソフマップのポイントとは違う。また、当然の事であるが、売れれば売れる程amazonは儲かるわけで寄付プランのアソシエイターがどれだけ増えた所でアマゾンは何も痛くない。


その本来アソシエイターへ分配していた現金をそのまま寄付に回すというのは、コスト的にも苦しいものではないと思うし、本来アマゾンアソシエイトに参加していなかった潔癖主義者達がアマゾンの売り子と化してくれる事や、善行需要対象者への宣伝効果とグーグル公共広告を上回る企業イメージの向上等を考えると、損をする人はいないように思える。



納得できる寄付先を探すというのは物凄い労力のいる作業で、
「寄付をしてもいいと考える団体を3つ挙げてください」
というのに回答出来る人はかなり少ないのではないかと思うくらいである。

その寄付先を探す作業をamazonが代行し、
・地域別
・課題別(赤、緑、他。)
・行動別(赤で言うと、予防接種、緊急医療、医師の育成、等。)
といった風に分類して好きな寄付先をクリック1つで選択出来るようになれば、それなりに需要があるのではなかろうか。

例えば、「アフリカで栄養失調」というものや「南米で植樹」「沖縄でサンゴ」「アジアで孤児」なんてものの寄付先を探す労力を費やせる人間はいなくても、アソシエイトレポートのついでに表示された「アフリカで栄養失調」や「北米で貧困」をクリックするのは可能な作業であり、楽であり、需要があると本気で考えるのだが、ややアレか。



スマトラ地震の際のはてな義援金に手数料が不要だった事などは、生粋のアンチはてなスタである僕の中で奇跡的なまでの企業イメージの向上があったし。





色々書き忘れた事が物凄く一杯あるのだけれどとりあえず今日はこの辺で。

とりあえずもっと頑張ってきちんとしたものを書こうと思っていたのだけれど、こういう緩い文章になってしまったのは、「もう既にやっているんじゃないか」という不安があり、検索能力の低さを晒す赤っ恥ってのが嫌だったからであり、アマゾンアソシエイト寄付、というものがまだ存在していないという確信が得られたならば、また近いうちにちゃんと書き直すつもり。
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確信を得られたので書いてみたけど甲の無い文章になってしまった・・・
これじゃあ駄目だろうな。
一応僕の立場を表明しておくと、過去にクリック募金を人に薦める人は頭がおかしいで書いたとおり、クリック募金を人に薦める人は頭がおかしいと思っているので、アソシエイト募金についても同じように思う。正確に言うと、アソシエイト募金ユーザーの方が嫌い。クリックする側(買う側)へのイメージみたいなものは、物凄くとまではいかないものの、かなりいい。
って、存在そのものが無いもののユーザーを好きだ嫌いだと書いた所でまったく意味が無いか。本当に導入される日が来るといいなぁ。
悪い話じゃないと思うんだけど、noobなのかなぁ……