2005年5月31日火曜日
日本人にはエントリーよりコメント。
「コメント欄は誰のもの?」
という問いに対する答えはない。
真実なんてありゃしない。
一人一人が納得できる結論を好き放題に導き出して、
「うちのコメント欄は誰それがどうこうする為の物です」
と決めておき、その方針通りに運営すればよいのである。
コメント欄に対して違う考え方を持っている人達からのややが入るかもしれないけれど、そんなものを気にしてはいけない。十人十色七転八倒人それぞれ、やりたいようにやるべきである。
けれども、それとは違って答えが存在する問いもある。
その問いこそが、「コメントは誰が書くのか?」である。
そんなもの、決まっている。
答えはシンプル。
コメントを書く人が書くのだ。
「誰が?」
の次に来る物。
「誰が?」
「何の為に?」
「誰に向かって?」
「何の為に?」
というのは置いておこう。
めんどうくさくややこしくなり大変だから。
やりたい人が書くべき事であり、とりあえず僕は遠慮する。
「誰に向かって?」
そんなもの、決まっている。
答えはシンプル。
コメントとは「ブログ閲覧者に向けられて」書かれた文章である。
コメントを書くという事は、ブログを書くという事に比べて遙かに魅力的な作業だ。
1000人が見てくれる文章をブロガーが書くにはどうすればよいか。
それを実現するには2つの方法がある。
1,「1000人が訪れるブログを作る。」
書いて書いて書き続け、植えて耕し育て上げる!
お気に入りやらRSSリーダー、はてなアンテナなどへの登録数を一日いちにち、一つずつ増やしてゆき、エントリーを書いただけで1000人が見てくれるようなブログにする。
そうすると、エントリーを書いただけで1000人の人が見てくれる。
たぶん、それなりに大変。
2,「1000人が押し寄せるだけの魅力的なエントリーを書く。」
こちらの方が簡単かもしれない。
レッサーパンダ!とか、そういうのがお勧めだ。多分。
とにかく、人を呼べるような記事を書けばよい。
それでも、1000人が見てくれるとは限らない。
なかなかうまくいかないと思う。
ブロガーが1000人に文章を見せる為に要する労力と比較すれば、
コメンターが1000人に文章を見せる為に要する労力は0に等しい。
1000人が訪れているブログを見つけるだけでよい。
至ってシンプル。
これだけだ。
トラックバックスパムも相互リンクのお願いも必要ないし、世間の興味や時事動向を読み取り人が来るような題材を取り上げる必要もない。
「書き込む」ボタンを押すだけで、1000人が目にする文章の出来上がりである。
ブロガーが積み重ね積み重ねした1000人という2000個の目を、1クリックで我が物と出来るのである。それは魅力的な最高のサクセスだ。
「アクセス数が増えるとコメントが……」
当然だ!
アクセス数が増えればそれだけ魅力的になるという事なのだから。
5アクセスより100アクセス。
1000アクセスより1000アクセスだ。
他にもブロガーとコメンターの間には超えられない壁がある。
ブロガーのエントリーはインターネットに投げつけられた文章だ。
誰が読むかもわからないし、誰が目にするかも解らない。
相手は底なし沼のWWWであり、想定した読者が見てくれるとは限らない。
例えば、「オレンジレンジの新曲最高!」。
同じ思いを持つ人達と感想を共有しようと書いたエントリー。
けれども、それが想定した読者にきちんと届くとは限らない。
想定していない読者の方が多く訪れる場合もあるし、最悪想定した読者が一人もいない、なんてハメに陥るかもしれない。くたびれ損の骨折り儲けだ。
それに対して、コメントを読むのはコメンターが想定した読者だけである。
コメントとは、そのエントリーを目にする人達に向けられて書かれた文章だ。
そして、コメントに目を通すのは、100%全員がそのエントリーを読んだ人だ。
言い換えるならばブログの読者だ。
ブロガーが積み重ね積み重ねして集めたいくらかの芽を、1クリックで我が物と出来るのである。それは魅力的な最高のサクセスだ。
想定した客全員が100%目にする事が保証されているコメント。
想定した人が読んでくれているのかどうかも解らないブログ。
どちらが良いかなど、答えは見えている。
こんなにも魅力的なインターネットを見逃す奴はまったく馬鹿だ。
コメントは誰に向かって書かれたものなのか。
そんなもの、決まっている。
答えはシンプル。
コメントを目にする全ての人へである。
ブロガーはただの1である。
多数の読者の、1人である。
ブロガーなんて、軽いもんだ。
とてものすごく、ちいさなもんだ。
コメントを書くのはブロガーが積み重ね積み重ねしたものを1クリックで掠奪しようと企む奴らだ。まったくもって、奴らは鬼だ。書いたその場で1000サクセスだ。鬼だ悪魔だ焼き畑だ。
まかり間違わないように、「コメントはブロガーに向けて書かれたものではない。」という事をしっかりと頭に入れておいた方が、よいだろう。
ブロガーなんて、軽いもんだ。
とてものすごく、ちいさなもんだ。
1/1000のさらにそのまた1/1000の重みに支えられ、真性引き篭もりへアクセスをする全ての人の、両の眼の目の向こうへと、僕はブログを書く者だ。