2005年6月15日水曜日

悪いジャバスクリプト



ジャバスクリプトが悪いわけではない。
また、「普通でないこと」が悪いわけでもない。


それでも僕は、ジャバスクリプトがテキストの側に介入しているウェブサイトを目にすると、悪いウェブサイトであると思う。何故ならば、テキストにジャバスクリプトが介入しているからだ。そのままだ。




個人ウェブサイトには色々な側面がある。
BGMが鳴ったり、MIDIが鳴ったり、リンクが貼られていたり。
触っていて面白い、デザインが凄い、色々出来る。色々ある。
それは全て凄いものであり、素晴らしい。





けれども、ウェブサイト最大の長所は言葉を他人に伝えられる事だと思う。
見知らぬ人に言葉を伝える。
見知らぬ人の言葉を読む。
凄い素晴らしい。



その言葉の読み取りを、邪魔する要素は糞要素だ。
例えば、JWordのポップアップ広告。
うざい。
物凄くうざい。
文章を読むのを邪魔されてうざい。
たとえ、1クリックの手間でさえ、うざいのである。








それと同じような事をジャバスクリプトはたまにやっている。


http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/
例えば、このブログの"Comment"。

Commentを「新しいウインドウで開く」を選択すると、
「サーバーが見つかりません/javascript:HaloScan('E20050616134122');」と出る。



コメントやトラックバックが上のようなjavascriptで新しいウインドウを開く設定になっている所は多い。これは、ユーザーの側から自由に読む自由を奪っているジャバスクリプトであり、悪いジャバスクリプトであると思う。
タブブラウザで「新しいウインドウで開く」を中クリックに当てはめて、中クリックを多様しているウェブサーファーからすると、ポップアップ広告以上に不快である。







さらに、これはどこだったか忘れたのだけれど、
「comment(..)」や「トラックバック(..)」をクリックすると、
ジャバスクリプトで動的にコメントがムニュ~ンと登場する所もある。

これも、「comment(..)」をクリックするとムニュ~ンと登場する、という合意が管理人と読者との間で出来ていない為、読者側はストレスを感じる結果となる。








動作に対する書き手と読み手に対する合意としては、やっぱり旧式の古くされたHTMLで単純に書ききってくれるのが一番いいと思う。

「当サイトは凄い動作だぞ!」
と、どれだけ凄くても、読み手の側は普通のサイトと同じ動作を期待して、中クリックしたり、左クリックしたり、右ダブルクリックをしたりする。








http://www.uefa.com/index.html
このサイトは究極に酷い。

なんと、ジャバスクリプトをオフにするとほとんどリンクが機能しない。
左クリックをしても、右クリックをしてもそのリンクは開かれず、読めない。
もちろん、ジャバスクリプトをオンにしても、普段通りの操作は全部殺され、サイト側で指定した動作に置き換えられて快適に読むことなど出来ない。

//タブブラウザで記事を全て中クリックして開き、片っ端から読み潰したいのに……




小さな事だけれども、シンプルイズベストであると僕は思う。
「普通原理主義」というわけではないし、新しいユーザービリティやログ管理システムを導入する!という意気込みは素晴らしいのだけれど、シンプルであった方がユーザーは自由に読めるし、ストレス無く文章を読む事が出来る。

文章を阻害するジャバスクリプトってのは、やっぱり悪いジャバスクリプトだと思う。
結局の所、何を提供するウェブサイトなのか、って事だと思う。
文章なのか、人なのか。

提供しているものが文章ならば、テキストに介入するジャバスクリプトは絶対悪だ。提供しているものが総合人間エンターテイメントならば、それもありかな、とは思うのだけれど、やっぱり、メインは、言葉じゃん。

言葉主義。ジャバスクリプトは欲しくない。
















最後に、これは本筋から離れた物凄い私的な疑問なのだけれど、cssをジャバスクリプトで読み込むメリットって何かあるんだろうか。

http://deztec.jp/design/
具体的に言うと、ここみたいなの。
よくわからないんだけれど、なんかメリットあるんだろうな・・・


これに関しては、「ウェブサイトを丸ごと取り込んで読む」という僕のスタイルと、使用している丸ごと取り込みソフト(波乗野郎)が古いだけで、ジャバスクリプトへの怒りとしてはお門違いもいいところなんだけれど、素朴な疑問として、なんでだろうというか、何のためなんだろう。

(ジャバスクリプトウゼー/http://sinseihikikomori.bblog.jp/entry/143463/)
(上の内容から差し替えました。)