2005年6月6日月曜日

インターネットとゲームの画像。



気になって調べていたのだけれど、いくらなんでも酷すぎるという感じ。
厳しすぎ。冷たすぎ。虐げすぎ。距離が遠すぎ。心と心が離れすぎ。









HUNTER*HUNTERのファンサイトの管理人が有償での使用許可について問い合わせたりしてるのを読んでいて泣けてきたので、ゲーム会社のスクリーンショット等への対応を一通り調べてみた。

許可している所だけ。




◆トレジャー/全面許可。
  個人ホームページ運営、同人誌制作等に関するガイドライン
  有権利4タイトルは全て特に規制無しとの事。最強。神。異端。頑張れ。
  ・シルエット ミラージュ
  ・レイディアント シルバーガン
  ・爆裂無敵バンガイオー
  ・斑鳩 IKARUGA
  以上がそのタイトル。斑鳩の動画は検索すればいくつか見つかります。

ノーガードなのはトレジャーのみ。




◆メディアワークス/ガイドライン有り。
  画像使用のガイドライン
  物凄く細かく明文化されている。タイトル毎に記述があり非常に優れている。

  >現在ご利用頂いている方々には申し訳ございませんが、
  >この文章を見た方はご自分のホームページから削除をお願い致します。
  対抗措置は上記の通り。柔らかい。1つの理想型。素晴らしいと思う。
  これで許可じゃなくてPSOのような報告のみで良ければ完璧。
  個人情報保護についても記述有り、という事で。


◆D3PUBLISHER/許諾制。
  ゲーム画像/素材の利用許諾についてより。
  >以下の場合、利用許諾をお断り/掲載中止をお願いする場合がありますのでご了承下さい。
  対抗措置に関してはこんな感じ。表記は非常に柔らかい。


◆FOG/許諾制
  Q&Aより。
  >原則的には不可ですが、下記の公開条件等を守っていただける場合には許諾
  本名、住所、電話番号を含む7項目を要求しといて、
  個人情報保護法案に関する記述が無いというのは頂けない。
  MIDIファイルも画像と同じ条件の許諾制。台湾というか久遠の絆。


◆アークシステムワークス/許可制
   >必ず事前に使用許諾申請をお願いいたします。


◆アイディアファクトリー/許可制
   >必ず下記アドレスまでご連絡下さい。
   ・フリー素材有り。


◆魔法株式会社/一部許諾制。
  花火職人になろう2サポートページより。
  >著作権の都合上、いくつかの条件を満たしていただいた場合にのみ、許諾しています。
  >ユーザーサポート係までお問い合わせください。
  スクリーンショット&動画観賞ゲーでこれは厳しいんじゃないか。


◆ガスト/原則禁止。
  ・画像使用に関するお問い合わせより。
  >原則として使用を許可しておりません。
  例外として「ガストサポーターズリンク」に加盟する事で、公式画像の利用が可能。


◆チュンソフト/一部許諾制。
  ガイドラインより。
  >デジカメやビデオキャプチャー、スキャナー等により取りこまれた
  >画像については、原則として許諾しておりません。
  権利関係が複雑なトルネコ、街等は全面禁止。
  ウェブサイト上で公開している有権利製品の画像は許諾制。


◆テンキー/原則全面禁止。例外有り。
  画像データの取り扱いについて
  非営利の二次創作物は許可。94年以前の古い作品の画像は特別に許可を出すこともあるとの事。


◆トンキハウス/禁止。
  ご注意より。
  Webサイト上にある画像は許諾制。スクリーンショットは禁止。
  非営利の二次創作物は許可。対抗措置(許可の取り消し)についての記述も柔らかい。


◆日本一ソフトウェア/禁止。
  このサイトについてより。
  ・『ファンページのための画像素材』に掲載しております画像に限り許可
   使用後にはご連絡下さいとの事。スクリーンショットは禁止。


◆スクウェアエニックス/例外を除き禁止。
  インターネット上での画像使用に関するご注意
  >個人のホームページにおける使用であっても、「私的使用」には該当いたしません。
  対抗措置に関する記述は一切無し。心情的には理解できる範囲なのだけれどしかまこ殺すのかと。

  プレイオンライン/著作物の利用ガイドラインより。
  >依頼のあった場合には遅滞無くスクリーンショット掲載を中止すること
  オンラインゲームの画像掲載は許可されています。対抗措置は上記の通り緩い。


◆セガ/例外を除き禁止。
  ファンタシースターオンライン著作物利用規約より。
  >PSOに限り、ガイドラインを規定した上で個人により開設され且つ営利を目的としない(後略
  >これは「PSOに限って」のことですので、他のソニックチーム関連のコンテンツ、
  >及びセガの他のゲームには適用されませんことを予めご了承ください。


◆X-box/記載無し。
  Xbox関連製品、サービスについての画像および情報提供
  ・タイトル毎にプレス向けの画像が用意されている。個人の場合は許諾が必要。





だいたい印象順に並び替えてみた。他は全滅。
書く気力も無くなるほどの惨状。いくらなんでもこれは酷すぎると思う。韓ゲーとエロゲーは触りだけちょこっと調べた。家庭用の邦ゲーと比較すればかなり緩いかな、って感じ。宣伝費が無いならユーザーを使え、ってとこか。逆に言えば、まだ体力があるのかな、などとも思わなくもないけれど、いくらなんでも遅すぎるよな、再認識が。リンクが許可制でメールの返事を待ってから、だなんて時代錯誤もパカパカしい。




ゲーム会社や漫画の版権者がどうしてここまでインターネットに厳しいのかがいまいち理解できない、というよりも、インターネットというものへのきちんとした評価が出来ていないだけという印象が強い。露出機会、宣伝効果、ってのをきちんと評価すれば、こんな事にはならないはずだ。スクリーンショットの1枚も許さず、使えるのはamazonのjpegだけという惨状はなんとかしてくれないと、と思う。ゲーム雑誌にお金を支払って広告を出すよりも、公式に画像を許可した方がよっぽど購買層への浸透力が高いと思うのだけれど。

ゲーム雑誌を買うのはゲームを買う気がある人達だから、宣伝効果がありそう、ってのはなんとなく理解が出来る。けれどもゲーム雑誌を買う人達はインターネットでもゲーム情報を漁っていると思う。
スクリーンショットの掲載に関するルールを作り、それを許可しておくことは、そういう人達を拾うことも出来るし、ゲーム雑誌を買わないが興味の沸いたゲームは買う、という軽度ゲーム購買層に対する拾いアピールにもなる。

メテオスやビューティフルジョー、塊魂なんかはトレジャー体制を取っていればもう少し出ていたと思う。それがどの位の本数かはわからないけれど、確実に出ていたと思う。

それを逃している、ってのはとても痛いことだ。





企業側から見ればそんな感じだけど、信仰心の厚いファンから見ればもっと厳しい。

カプコンやナムコに代表されるような「ゲーム画像の全面禁止」が明文化された会社のゲームの画像は、不信心なならず者達が平気でウェブ上で流通させている一方で、信仰心の厚いファンはルールを遵守し、真面目に文章ばかり書いている。この不平等さを開放できるのは企業だけだ。それを行わないのは、怠慢であるし、ファンへの裏切り行為でもある。熱心なユーザーを脅して何が得られるってんだ。
そりゃあ無いよ、としか言えない。

現実問題として、エミュレーターから録画したような動画や抜き出したような画像はウェブ上に散乱しており、それを利用して好き放題やっているような奴らが蠢いているわけ。その一方で忠実に追い掛け続けてきたルールを守る純粋なファンが虐げられている、ってのは納得が行かない。未だに「ディープリンク禁止」とかやっているのを見ていると、哀れすぎて涙も出ない。

一体彼らはどうしたいんだろう。権利ってのは使うために有しているものであり、制限すればいいってもんじゃない。有効活用しないと。
何を守らなければいけないか、ってのがわかっていない。
守らなければ生けないのは利益と、ユーザーだ。
それを守るのは頭ごなしの制限でも法をちらつかせての高圧的な脅しではない。
必要なのはインターネットに対する適切な再評価とルール作りだ。



更に付け加えると、ゲームは歴史であり文化であり生活だ。
リンクの冒険とゼルダの伝説を切り離す事は不可能だし、ファイナルファンタジー12はファイナルファンタジー1から来たものだ。それら歴史を「ゲームをプレイする」という形で追うことは、今の若いゲームファンにとっては不可能となってしまっている。
時間的にもそうだし、プレイまでの壁という点でも敷居が高すぎる。

その細分化されたゲームファン同士の歴史認識を共有化する為に、一定期間が経過したゲーム画像や動画の公開くらいは許してくれたっていいと思う。
一言で言うと、歴史認識を共有したいと思うのである。

厚みというのは開放することからしか生まれない。
実態の無い制限からは実態のある広まりは生じない。
必要なのは自由だ。
明確な自由が与えられれば、ゲームは勝手に広がってゆくと思う。

文化を育てるのは自由だ。
抑圧ばかりじゃ裾野は広がらない。

アンダーグラウンドに帰したいのならば抑圧したままでも構わないと思うけど、自社の知名度と自社文化を広げて育てて行きたいのならば、今すぐにでも開放すべきだ。メディアワークスくらいの細かい制限つきでいいから。

スクリーンショットや動画の掲載くらいはなんとかして認めて、十分な露出をさせればもう少しなんとか栄えられるくらいの力はゲームには残っている、と僕は思うね。もう少しだけ。


漫画に関しては門外漢なのでよくわからないのだけれど、心情的には
WANDER*HUNTERくらいはなんとかしてあげないと、と思う。1つのサイトにつき1コマ*10枚まで、引用元を記述してリンクを貼って、等の制限をつけて許す事は何の問題も無いだろう。
完全禁止を明文化し、法律文をサイトで引いてファンを脅している出版社の態度がまともなものだとは思えない。相手は子供だろ。子供だから良い、というわけではないが、子供相手の商売なら尚更脅しちゃ駄目だろうと思う。
現状でもスキャン画像で好き放題やっているサイトは山ほどある。
それらを全て撲滅するか、一定の許可基準を出すかの2択となれば、取る行動は決まっているだろ、と思うのだが。まったくもって馬鹿げてる。

漫画の表紙の画像を見る度に、これまで雑誌社を支えてきたのはAmazonじゃないだろう、と突っ込みたくなる。どんだけ無碍に扱うんだ。米国米国。









結局の所ゲーム会社のほとんどは腐った対応で真っ当なファンを見捨て、トレジャーは揺らぐ事の無い唯一神としての地位を確立した、と。

あー、そうか。
トレジャーが任天堂とカプコンとナムコとコナミとマイクロソフトとその他いろんな企業を片っ端から全部買収すればいいんだ!それいいそれいい!























とれじゃあ、そういう事で(大円団)。






http://sinseihikikomori.on.pc1.jp/GameScs.txt
おまけ。全部入り。手動で調べたので、バンプレストグループや巨大企業のタイトル別の扱い、一部のFullFlashサイトなどは記述見逃しが存在する可能性が有り、精度の保証は出来ませんが、wiki作ってやる人やHP作ってやる人がいたならば是非とも勝手に使ってください。
問い合わせたら雰囲気的に許可してくれそうな所も何社かあったので、人手をかければ5~10社くらいはリストに加えられると思います。

http://www.sutv.zaq.ne.jp/takaki/
ゲーム会社の抽出はこちらにお世話になりました。
次世代機以降限定で総当たりし、いくつかの新興企業を追加しました。