2005年7月14日木曜日

ブラックリスト



DOTA allsatarsには、BAN LISTってのがある。
それは「ブラック(グレー?)リスト」である。

DOTA allstarsゲームの主催者がBANツールを使うとBAN LISTに乗っている人は自動で蹴り落とされて、ゲームには参加出来ない。


どうしてこういうツールが普及したかというと、5vs5の固定されたメンバーでゲーム終了までの40分~90分もの長きに渡って戦い続けるDOTAというゲームでは、ゲーム途中で抜けたり、突然怒ってチームメイトを攻撃しだしたりする人がいると、それまでのプレイが水泡と帰してしまう。

「ゲーム終了まで5vs5で」ってのは、DOTA allstarsを愛する人間なら誰もが望む所なのであり、だからBAN LISTは普及したのである。



「BAN LISTを使えばゲーム終了まで5vs5で遊べる可能性が上がる」
結論から言うとそういう事。つまりは、BAN LISTはいいものである。



けれども、僕はBAN LISTが大嫌いであったし、今も大嫌いである。
それは、何故か。




ウォークラフト3は安定したプログラムである。
エラーが出て落ちる事など滅多と無い。

しかし、DOTA allstarsはユーザー製作のMAPであり、通常ゲームよりも遙かに複雑で長く巨大なゲームのせいもあってか、フィータルエラーで良く落ちる。



LEAVER(気に入らない事があったら落ちる奴)
ってのは、大抵が殺された直後や、相手を仕留め損ねた直後にゲームから抜ける。
そして、彼らはBAN LIST送りにされる。



もしも、そのタイミングでフィータルエラーが出たらどうなるのか。
答えは明白。BAN LIST送りにされる。これが気に入らない。


悪者の為に市井の人が肩身の狭い思いをする。
BAN LISTに入れられたからアカウント変えた、みたいな話を聞いたりもしたし、フィータルエラーで落ちた人から直接「俺はLEAVERじゃねえってみんなにちゃんと伝えといてくれ!」と頼まれてイッパイイッパイになった事もある。(なにせ英語がまともに喋れないので、そういう重い事を頼まれるとすっごい不安。)




人間が他人を「悪である」と認定するには、いくつかの最低条件が必要であると思う。


・認定者が明確である事。

・認定の基準がある事。

・反論の機会が与えられる事。


だいたい、この3点。
BAN LISTは、その全てを満たしていない。
誰がBAN LIST.txtに登録したのかはわからないし、認定の基準は証拠不要の主観だ。反論の機会はもちろん無い。まあ、ウォークラフト3では多重アカウントが許可されているのでそんなに大きな問題では無いと言えば、無いのだけれど。





結論から言うと、ブラックリストには最低限、

・ブラックリスト登録者が明確である事。

・明確な登録基準が存在している事。

・反論の機会が与えられる事。

・申請による取り消しが可能である事。

等の条件が必須であると思う。
現実的に見れば、人力ブラックリストとは実現不可能なものだ。


人が人をルール無しに裁くと、快不快という基準のみでブラックリストを利用する人が出て、不平不満の捌け口として機能してしまうだろう。また、noobの1度の過ちも許されず、ブラックリストに入れられた人間は大変なストレスを被る。
そんなものがまともであるとは僕は思わないし、思いたくない。
BAN LISTという文字列を見る度に、noobを縮こまらせたいのか、という悲しさが湧く。


結局の所、僕は機械選別は消極的に容認するが、人力選別は全否定する。
個としての人間は信じるけれど、不特定多数としての人間は信用しない。




ドラゴンボール的に言うと、ゴジータは信じるけれどゴクウとベジータは信じない。
いや・・・これは違うか。

ドラゴンボール的に言うと、大魔王と神様は信じるけれどピッコロ(真)は信じない。
いや・・・これも違うか。

ドラゴンボール的に言うと、セルと18号は信じないけれどセル(完全体)は信じる。
いや・・・これもまた違うな。

ドラゴンボール的に言うと、カメハメ波は信じるけれど元気玉は信じない。
いや・・・これはこれで違うな。

ドラゴンボール的に言うと、天津飯は信じるけれど天津飯(1/4*4)は信じない。
いや・・・これはもっと違うな。

ドラゴンボール的に言うと、ドラゴンボールは信じるけれどヤムチャは信じない。
いや・・・だめだ。


ドラゴンボール的には言わない。






結論から言うと、BAN LISTってのはろくなもんじゃない。
人が人を選別しようだなんて、そりゃあ傲慢ってもんだ。