2005年8月24日水曜日

まぬけなトラックバックに対するコメントとか。



徳保さんそりゃないよ。
そりゃあさあ、その軌道修正みたいな話の進み方のは物凄く正しくて、有意義と言い換えられるようなものであり、まあ素晴らしくて反論余地はどんどん無くなってくというか擦り合さって来てるんだけど、けど、クーラーどこいったんだよ、クーラー。


>少子化対策の大まかな「方向性」には共通認識があり、争点になりません。
回復しない。やるだけ無駄。故に争点にはならない、ってのから変わりすぎだよ・・・いくらなんでも。











争点にならないのは対策に共通認識があるからではない。
問題への共通認識が存在しないからだ。


誰も少子化を真に重大な問題であると認識できていない。多くの政治家、多くの国民が少子化を対岸の火事どうでもよいことと捕らえている故に、争点にならないのだと考えている。


国民が広く「少子化は国の一大事である」と認識すれば、方向性の共通認識はさておき、具体的に何を行うのかという点で争点になるだろう。


「景気」あるいは「福祉厚生」、「歳出削減」といった類の問題も方向性は同じであるが、争点に成りうるし、事実なっている。それは国民の間にそれらが大問題であるという共通認識が滲透しているからである。


少子化が大問題であるということが広く滲透すれば、同じように争点になる。そして、滲透していない現状を放置しているというのは、明らかにおかしいと思う。


予算が割かれない、という点については近視眼的な己世代の利益にしか目がいかない国民に問題があるのだろうと思う。200年後の我々からすれば、200年前即ち今現在の我々は1億2000万既得権益者であり利己的な抵抗勢力、愚かさそのものなのではないかとすら感じる。





>この状況を大改革する機運は出てこないと思います。


思うか思わないかの話であれば、僕もまったく同じである。
けれども、例えば10年あるいは15年前、郵政民営化が選挙の主要争点になると想像出来た人間がどれだけいたであろうか。認識は作られるものである。問題が問題として啓蒙され広く共有されば、それは真に問題となる。


それを期待し待ち望むという態度は有りだろうと思う。以上。






弱いところは「少子化なんて大した問題じゃないよ」というアカデミックなものを持ち出されたら「バーカバーカ」とか「想像力の欠如だ!」あるいは「知らねーよ・・・」みたいな対応しか出来ないという大本の部分。




僕が問題としているのは人口減少ではなくて、少子化によって起こるであろう国の歪みです。1億2000万人を維持するべきだとは思っていないし言っていません。


少子化対策をはじめるのは結構ですけれども、それが税金の無駄遣いにならないという保証は全然ない、ということなのです。長年、多くの国々が様々な対策をとってきましたけれども、狙い通りの結果が出た国がないのです。北欧諸国のような高福祉政策さえ、結果は資料の通りです。



それら資料が指し示しているのは「結果が出た国が存在する」という事実だ。それを出して税金の無駄遣いになる可能性があるから座して死を待てというのは愚である。



効果が現れるまでに2~30年かかる事柄であり、結果が出た国が存在する、ならば今すぐに、というのが僕の達した結論である。重ねて言うが、2.0あるいは2.08を維持する必要は無い。


また、子育て支援が少子化対策にならないというのは大きな事実誤認である。
子育てを負担無く行える環境を作り上げることは少子化対策になる。
効果がないのは無施策なばらまきである。


我が国の少子化問題は晩婚化問題であり、晩婚化に対する手だては存在しない故に少子化に対する策はない、とすることは大きな誤りである。存在しないのは晩婚化に対する策であり、少子化に対する策ではない。


被害者が存在しない、苦しむ人間が存在しないからといって、将来の我が国が傾くであろう事柄を放置するという政治の空白はとてもではないが容認できる物ではない。


一言で言うならば、おかしいと思う。




徳保隆夫さんの主張!


・北欧の出生率は2を下回っている。つまり、


・(頭の悪いたとえ話を持ち出して)出生率は回復したりはしない。


・だから少子化対策は主要な政策論点にならない。


・何をやっても無駄だから・・・自然な営みだということにしちゃえ!


はっきり申し上げて、あきれてものもいえません。








対するコメント。


出生率が2を上回る先進国は皆無であるが、我が国の1.2という数字と1.7、あるいは1.8といった数字はまったく違う。「人口減少」という結果をもたらすという点では同じであるが、問題は人口減少ではない。


>少子化問題は、「教室にクーラーがほしい」問題と同じ構造を持っています。
もクーラーなんて欲しがっていません。産みたくないから産まない、産んだ人生よりも産まない人生の方が幸せに暮らせる国だからです。「明利のばらまき」といった単純な施策で解決する問題ではありません。そもそも、たとえ話はまぬけさをアピールしたい時以外に使用してはならないという基礎が出来ていない時点で駄目。


>だから少子化対策は主要な政策論点にならない。
少子化対策が政治の表側に出てこないのは「票にならない」からです。そして、「少子化で頭を抱えて困っている人は1人もいない」からです。他の理由は一切存在しません。


少子化を叫んでいる議員ですら、その正体の多くは「少子化」ではなく、「子育て」つまりは母親票、父親票です。だから彼らは1子20万円といった類の単純なばらまきを行おうとするのです。


>何をやっても無駄だから・・・自然な営みだということにしちゃえ!
2.08を回復した実例が無いから自然な営みってことにしておくという後付け後出しまぬけっぷりには言葉も出ません。成功の実例が無い、故に失敗するに決まっている、だから受け入れるのが筋、なんて論立てに説得力を感じろという方が無理です。


非常に困難であり、効果が現れるまでに30年の歳月が必要な問題である故に今すぐにでも政治は少子化との闘いをおっぱじめる必要があるのです。