2005年12月29日木曜日

典型的な馬鹿リアクションに対して「賛同できる」と書くその無神経さが理解できない。






なーんて、大げさに書いてみましたが。要は私はあの記事を見て、中国食品は食べたくないなぁと思った。あなたはこれを見ても中国食品を食べ続ける。それでいいんじゃないっすか?



戦争云々はよく分かりませんが、この意見にも賛同できます。「感じ方は人それぞれ」で片付けられていますが、Web上の争いごとを収束させるには、相対主義的な結論が賢いのかも知れません。

まったくもって間違っている。


第一に、アジアの安全な食べ物という我が国のインターネットにおける空前絶後の糞ブログの存在理由は、中国及び韓国蔑視を広める為その一点であり、アジアも食もまったく関係の無い話題である。


即ち、あのウェブサイトを見て中国蔑視を受け取るか受け取らないかが問題であり、他の一切くだらない戯言は聞くに値しない。


その点において「中国食品は食べたくないなぁと思った」という印象操作即ち情報操作に純度100%でひっかかった典型的な馬鹿リアクションに対して「賛同できる」と書くその無神経さには驚きを通り越して絶句する所である。




第二に、中国食品を食べないという選択肢は我が国では選択したり得ないという事だ。我が国の食卓には隅々までいわゆる中国食品が入り込んでおり、中食/外食ともなれば尚のことである。コンビニで、居酒屋で、スーパーで、デパートで、冷凍食品で、弁当屋で、一切中国食品を口にせず、たらみのゼリーをも避け続ける事をもしも仮に有言実行行うのならば「私は食べない。あなたは食べるwww。それでいいんじゃないですか?」と放言すると良い。


そんな事が可能なのは真性ニートか引き篭もりくらいのもので、普通に生活する一般の人間が中国食品を一切口にせず日常生活を生き行く事などは不可能である。




第三に、中国食品を仮に毒物として扱うならば、その人間は一体何を食べるのかという事である。畑に水銀を巻き、牛乳には異物を混入し、牛には狂牛病を与え、偽装ねつ造お手の物の我が国の食を信仰し、舶来の食品をその生産国が特定の第三国であるというだけの理由で棄却する。


その根拠はどこにあるのだ。それが中国蔑視、韓国蔑視の人種差別以外に趣味を持たないネット右翼どもの操作に引っ掛かった結果でなくて何だ。


一体そういうあなた方は何を食べるつもりなのかと僕は問いたい。安全を歌う食品に大金を支払う一方で、安さと手軽さを歌うジャンクフードを食べ続けるのが健全にして愉快な一般市民の実情である。スローフード?地産地消?事実そんなもの誰も望んじゃあいない。言うだけはタダで「ああ中国怖いね。」と書くのがあなた方のブログリティなのかと僕は酷く疑問に思うし、やるせなさをも抱く。




即ち、僕が最も理解出来ないのは、左翼の操作は「馬鹿なもの」として論外に廃すのに対して右翼の操作は「怖いね」とまんま引っ掛かる事を行う人間がどうしてこれ程までに大勢いるのか、という点である。


あのようなブログを見て「真偽の程はよくわからないけれど写真が凄いので、中国食品は怖いと思いました」などという感想を持つのは「郵政民営化が良いのか悪いのかはよくわからないけれど小泉独裁は怖いと思いました」に等しい。前者は庶民の率直な感想で後者は馬鹿の馬鹿言葉といった区分けが行われているのは何故だ。


左翼の荒唐無稽即ち非武装無抵抗などといったものは有りで、右翼の荒唐無稽逸脱した中韓敵視は有りなのは何故だ。それらは気に入らないものは否定し、気に入ったものは許容するという、事実や公平さとはかけ離れた所にある身内に甘い価値判断以外の何者でもない。


アジアの安全な食べ物なるウェブサイトを見て中国食品は怖いなどと言っている輩は、憂いの表情風の満面の笑顔でウォーイズオーバーを歌っている連中と何も変わらない。




そもそもあれは2ちゃんねるで長年かけて中国を馬鹿にするために掻き集めて並べられていた写真をそのまま転載しただけであり、存在だけではなく出自からして中国に対しての偏見を広める為だけのものである。言うまでもなく諸外国のサイトの写真の無断転載、無断転用であり、さらにただ曲がっただけのキュウリの写真を印象操作に利用していた事からしても、いかに馬鹿であり低俗であり無知であり、著作権もモラリティも無い我が国の恥じたる恥の最も醜態たるウェブサイトであるかは言うに及ばぬ所である。実に馬鹿げている。