この憎悪を超えた純然たる無気力さに僕はどう立ち向かえばいいのだろう。それよりも、果たして立ち向かう必要があるのだろうか。もしも本当に言葉が軽いとすれば何が重いのだろう。足の親指に一本だけ生えた毛を爪で絡め取って引き抜いてみても痛みはまるで他人事。僕の輝ける人形は全て、間違った選択の代償として穴蔵の底へ落ち消えた。今では僕は野々村真の愚かさを笑う事すら出来ない。そしてもはや、誰も凡庸化してしまった僕の愚かさを笑ってはくれない。僕は輝きすぎている。再起動は2~3日後。ナチュラルに。ナチュラルに金メッキ。金無垢の失墜。