2006年1月27日金曜日

激昂とエントリーの距離。



少し前、あるいはだいぶ前から断続的に物凄い激昂が来る。

その度に、「ブログを書くなら今しかない」と思ってキーボードの上に手をやるのだけれど、僕の指が1語10タイピングを行う間に頭の中では意味不明の単語の羅列が四十、五十と駆け抜けてゆく。

それがあまりにも早すぎて、タイピングが間に合わない。タイピングが間に合わないどころか、文章を生成するのすらままならない。「このフレーズは一生忘れないだろうから書き留めておく必要はないだろう」と思うようなフレーズが4秒に1つの割合で生み出され、32秒後にはそれら全てを完全に忘れてしまっている。

忘れてしまっていると言うよりは、激昂即ち感情の爆発によって生み出されるまったくもってくだらない単語の羅列に押し流されてどこか遠い所へ行ってしまう。

それら激昂が過ぎ去ったあとに「あの時の感情を含めたエントリーを書こう」とも思ったりはするし、実際に何度も書き始める所までは行っているのだけれど、激昂していた時の感情と気分を思い出しながら整理して書くブログのエントリーってのは、感情がリアルではないという点で嫌悪感を抱いてしまい、すぐに書き続ける気力を失ってしまう。

「大丈夫、またしばらくすれば激昂が来るさ」という楽観的な予測は往々にして的中し、それに近いものが来る度に「今度こそは」と思うのだけれど、来る度、来る度、冒頭のように言葉が押し流されて消えていくばかりでエントリーにならない。


ブログの無力、感情に追いつく事が出来ない僕の脳、百足程度の僕の指。感情とエントリーの間にはなにやら決定的な断絶が見られるように思える事が、たまにあり、その度に悲しくなる。

僕の心はどこへ行ってしまったんだ。