奇妙な夢を見たので書いておく。



4人でゲームをやっていると僕がゲームの進行を大きく妨げるような、間違った行動をしてしまった。そのせいでパーティーの空気は完全に死んでしまい、非常に険悪なムードになった。一人は捨てゲーに走りモンスターゲートのようなものを開いてパーティーは全滅し、僕は必死になって戦ったものの、衆寡敵せず、赤いドラゴンのような化け物に爪で右の太股を裂かれてしまい、痛くて痛くてその場に倒れた。赤いドラゴンは無慈悲にもさらに右足を引き裂いて僕は殺されて、より痛かった。

ゲーム後に左に自転車屋を見て歩きながら雑談。「おまえゲーム復帰するの?」とか聞かれたので、「はい、1週間か、10日か、そのくらいだけやります。」と答えた。「今のはキャラ選択を間違えたんですよ。キャラ選択を間違えなければ大丈夫です」と必死で言い訳していると、「まあね」と言われてニヤニヤされた。「これは負けてもキャラのせいに出来るからいいじゃないですか、warcraft3でもraceのせいにできるし。」と、必死に取り繕いながら早口で見苦しく喋っていると、捨てゲーに走った人が歩幅を広げて2歩ばかり先へと立ち去った。

僕はそれに絶望して右手と左手の手のひらを太陽に向けてかざしながら、何かを一心不乱に唱えていた。すると横から突っ込みが入り「何をしているんですか?」「天才カリスマアルファブロガーなので、太陽にお伺いを立てているのです。」という会話が成された。彼らはそれを「あはは」と笑った。

「それ、太陽か?」と言われてよく見ると、月の右下に太陽は位置し、そして沈もうとしていた。太陽は真っ白色の純白で、白く、白く、光り輝いていた。「これは太陽ではなく、(夏の大三角形の1つである)ベガではないか?」という疑いが生まれたが、僕は「太陽ですよ。太陽です。あれは太陽ですよ。」と必死に強弁した。

太陽ではなく月とベガに向かってお伺いを立てる僕の滑稽さを背中越しに見て、2歩先を行く男の人は煙草を吸いながら笑いをこらえていた。それが目に入り、僕は尚更それは太陽であると頑なに主張した。同時にそれが太陽ではないことを、理解した。

僕らが坂を下りて住宅地まで来たとき、太陽と呼ばれたベガは、その姿の半分を地平線に隠した。右の小路からそれを見ると、そのどこまでも真っ直ぐな路地の向こうにベガの純白の輝きが見えて、その白い光が視界の全てを埋め尽くした。その光はすぐに光燻と化し、真っ白な輝く煙となって、こちらへと迫ってきた。

その瞬間にどこからともなく消防士の群れが銅鑼を打ち鳴らしながら「酸素を吸ってください。酸素を吸ってください。」と広く告知をしながら大勢、大勢、2~30人駆けてきた。それを見た僕以外の3人は「ああ、またか」とでも言うように、酸素を探して吸っていた。

けれども、僕は酸素を見つけられず、パンジーの植わったプランターの下の隙間や、家の軒下などを覗いて、懸命に酸素を探すも一向に見つかる気配はなく、「ゲームなんてものをやったのが間違いだったのだ」と後悔しながら、ベガの白い光の煙の中で苦しみながら、酸素不足で倒れて死んだ。

「死にましたよ。どうしますか。」「知りませんよ、そんなもの」と談笑をしてから3人のうち2人までは、それぞれ別の次のゲームへとjoinして去って行った。一人の男はベガが沈むまでその辺で煙草を吸っていたけれど、ベガが沈むと同時にゲームへjoinし立ち去った。

残された僕は「ああ、また一人になってしまった。」と寂しさを嘆きながらも、まあ死んでしまった身なのだからどうでもいいか、と投げやりな態度で、地平線に身を隠したベガの白い光が辺りから失われていく様と、それと同時に存在感を増し続ける右上の欠けた三日月のお月様をぼんやりと眺めていた。

すると消防士が一人だけ戻ってきた。消防士は黒人だった。黒い肌と赤い消防服のコントラストが印象的だった。消防士は辺りを見回してから、槍で僕の首を突き、殺した。あまりの痛さに目が覚めた。

酷い夢だったけれど、あれでも現実よりは随分とましだったな、と僕がその夢を懐かしんでいたら、地震が来て巨大な岩が降ってきて寝床ごとぐしゃぐしゃに潰されて、ピシャーと赤いインクのように辺りを小さく真っ赤に染めて目が覚めた。

PCの電源を入れると、2時間と経っていなかった。一番酷い気分だったが、これは悪夢ではないらしい。心臓がちくりと痛んだ。