女に生まれたかった。



書こう、書こう、とずっと心に決めていたことが、時の流れに取り残されて、筆を執る前に形骸化していく。形骸化した廃墟の中にはみっしりと虚しさが詰まっていて、「ああ、かつてここいらにはときめきが詰まっていたんだろうなあ」と思いながら、楽しさの欠片もないような文章をこつこつ書いていると、言い知れぬ悲しさに包まれて、「もうこんなエントリーは事はやめた方が良いのではないか」と思ったりするけれど、「やると心に決めたことはやり抜くのが男」などという、理解不能な声に押されて、幽霊船の如きプロジェクトだけが夜の波間をかき分けて行く。女に生まれたかった。