ぼんやりと。

憎しみから逃れようとキーボードを手に取るが浮き上がってくるのは憎しみばかり。人と人とを無意味に繋ぐ欲望の糸が張り巡らされたインターネットは夢の世界ではなく悪夢の続き。宇宙が消し飛ぶほどの核爆発か、さもなければ四、五人の血を流して倒れる人の群れを思い描くが何れも遠い。存在しない愛の誕生を望むより、今ここに確実に存在する憎悪を昇華する事を望む方が現実的だろう。怒号が憎いように嬌声もまた憎く、雑踏が憎いように静寂もまた憎い。