諦めれば幸せになれる。素晴しい人生が手に入る。

諦めれば幸せになれる。
素晴しい人生が手に入る。



諦めない限り、人生には苦しみが付き纏う。何かを成し遂げたいという向上心と、それを許さない非情な現実とがぶつかりあい、朝夕の区別なしに繰り返されるその衝突の衝撃は、心の中に耐えがたい恐怖の振動となって響き渡り、それに脅かされた僕等はびくびくしながら怯えて過ごす。そして心は死んでいく。人間の中に存在していたはずの人間性は、消耗しすり切れ壊れて行く。苦しみに耐え、痛みに耐え、自らを叱咤激励し、時には鞭打ち、諦めずに頑張り続けるということは、自らを破壊する為の努力に他ならない。諦めないということは、他人の精神と他人の肉体、他人の人生を破壊する事に快楽を見出す加虐趣味のサディスト共の口車に乗せられ騙されて、その術中に嵌り、人の苦しみを見て喜ぶ人達に快楽を提供する為に、自らを破壊しようと懸命になっているにすぎない。

その環境から逃げ出す為の唯一の手段は、諦めることだ。




諦めれば衝突は消える。苦しみは消える。痛みは消える。悲しみも失われ、葛藤も消える。人間を阻害していた全てはなくなる。心は晴れ、健やかさが蘇り、平穏さが取り戻される。

諦めて全ての努力を放棄した途端、連中はそっぽを向くだろう。当然のことだ。彼らが君の努力に興味を示していたのは、君の成功を願っていたからではない。彼らは人の苦しみを間近で見る事に喜びを覚える変質者である。人の苦しみを喰らい、人の不幸を撫で回す為に、努力する人間に付き纏っていたのだ。

諦めた瞬間に全てが変わる。間違いで塗り固められた不条理なルールの不平等競争空間から抜け出して、真の自由が手に入る。全ての支配から逃れ、本当の人生というものが手に入る。人の中に存在していた人間というものが再び完全な姿で君の心の地平に降り立つ。気分に余裕が出来て、心は蘇る。あなたはは生き返る。はじめて人として生き返る。




生き返った心は希望を抱く。
蘇った人は夢を抱く。

そしてまた、再び突き進んで行く。
泥沼の努力に自らを突入させる。




もちろん、諦める前よりも、事態は悪化している。君が諦めていた時間、何の役にも立たない人間性を取り戻していた時間、健やかさを手に入れていた時間、心が晴れていた時間、その時間の長さの分だけ、事態は悪化している。何の役にも立たぬものの為に、君は人生をふいにしたのだ。人として生まれた僕等には、選択肢が無い。為す術はない。自らを削り、自らを破壊し、血反吐を吐きながら、得られるもののない努力を懸命に、全てが失われるまで続ける他に道はない。頑張れ、頑張れ、もっと頑張れ。






諦めるな。
絶対に諦めるな。
どうしてそこで諦めちゃうんだ。

やれば出来る。
ここまで頑張ったんだ。
あと少しじゃないか。
頑張れ、頑張れ、もっと頑張れ。






加虐趣味者は今日も笑う。
僕を眺めて今日も笑う。