2013年10月25日金曜日

ti3後のチームレビュー。

・DK

sylerのLGD退団に端を発したDK dream team騒動。バーニング、mushi、ranm、DAIまではすんなり発表されたので、そこにsylerが加わるものだとばかり思っていたら、なんと最後の一人はiceiceiceさん!「sylerが加わってもdream teamではなく、ただの補強」と書いたんだけれど、iceiceiceさんが加入したとなると俄然面白くなる。なんてったって、iceiceiceさんは前から後ろまで全てをこなせる変態side solo。バーニング、mushi、ranmという万能性に若干の不安を抱える3人の弱点を埋める最高の補強。

結成以来無傷の20連勝で、20-0という驚異的な記録を残すなど、IGに肩を並べる中国二強の一角に浮上。iceiceiceさんはキレキレというよりも、本来のiceiceice。普通。良いチームに入ればこのくらいの結果は出せて当然のプレイヤー。

そしてti3のプレイヤーレビューで「世界で最も過小評価されているプレイヤー」と書いたmushiさんも、solo midプレイヤーにあるまじき絶望的な視野の狭さと、戦局眼が無く頭に血が上り突撃するという致命的な欠点を幾度となく露呈しながらも、目に見えてる範囲内でのミクロと判断は完璧という彼の良さを存分に見せつけて大活躍。

ただし、IGとの戦績はここまで2勝2敗で、その2勝もIGの自滅による棚ぼた式の勝利だったので、絶対的な強さは感じない。20連勝中にバランスが完全に崩壊してる滅茶苦茶なパッチが当たるという不運もあった。

前衛プレイヤーが何れも中国アジア地域最高クラスのpickerな中で、なんとpickerはmushi。旧orangeもシンガポール勢もほとんど中国系なのでみんな中国語喋れる。超一流のプレイヤーはもっと中国に行くべき。具体的にはkyxyとかあの辺。


・IG

IG。
そのまんまIG。
zhouとhaoが入れ替わっただけ。
強くもなってないし、弱くもなってもいない。

zhouの方がpickプールが古い方向に広い。
haoのpickプールはモダンというか、強キャラ厨的な必死さが漂う。

pickプールだけ見ればhaoの方が強そうだし、
farmしてsiegeというzhouのプレイスタイルより、
イケイケのバカプレイヤーであるhaoの方が強そう。

結局のところ、IGの問題はzhouや430ではなくfaithの能力不足。いくらpickerが重要なゲームだとは言っても、430やzhouとfaithのプレイヤー能力差を考えれば、faithをコーチに転向させるべきだった。faithを蹴って430を(あるいは他の誰かを)後ろに回すのが正解だった。



・LGD

若干ながら、明確に弱体化。

中国最高のcarryプレイヤーにまでなったsylerに逃げられてしまい、代役はxiaotuji。もちろんxiaotujiも素晴らしいプレイヤーなのだけれど、流石に1手(ポジション1/セーフレーンキャリー)という役割においてはsylerと比較すると厳しいと思う。

他は何も変わってない。ただsylerのところにxiaotujiが入っただけ。(元来はsolo midプレイヤーである)xiaotujiの方がpickプールが広いけれど、一手なんてgyroとnaixとamだけ使えればいいし。わりとまじで。

ここまでが中国3強。


・tongfu

zsmjが2度めの引退。
そして即現役復帰。

zhou
mu
xtt
sansen
zsmj

この文字列のワクワク感は凄まじい。
dota allstarsの最終到達点であった、「zhouの熊が勝つゲーム」を作り上げたzhou。現在中国最高のsolo midプレイヤーであり、伝説的なintヒーロー専門プレイヤーだったmu。中国の若手ではctyに匹敵する才能を持つユニークなプレイヤーである傑物xtt。ジャングラー兼ハードサポートとしてti3でtonguを支え続けたsansen。and zsmj。ZSMJ!!

今のzmsjはDK相手に15-3-15とかたたき出したりして、どことなくzsmjっぽい。zmjはレンジヒーローに乗った際のラストヒットとアイミングの正確さだけでのし上がったプレイヤーなので、chenは向いていない。少しずつは良くなってきているので、将来的にはわからないけれど、chenだけはsansenに練習させた方が良かった気がする。

結成当時はzhouのpickが最悪だったものの、少しずつこなれてきた。



tongfuは中国再編で最高の補強をした。

haoをIGに引き抜かれたものの、LGDとのzhou獲得合戦を「pickerを任せるから」という交渉手段を用いて勝ち抜き、明らかに実力が足りていなかったkingJを放出して、新時代のプレイヤーとしては最高のside soloであるxttを獲得。bananaの抜けた穴をzsmjで埋め、チームの大黒柱であるmuの残留に成功するなど、完璧。見るに値する中国中堅チーム。zhouのpickさえ仕上がれば、中国3強体制を塗り替えられる可能性もある、単独中国四番手のチーム。中国4強の一角と書いても大丈夫だと思う。

それでもpickは不安。


・rising stars

syler
Cty
kingJ
357
xdd

sylerは凄い。
Ctyは凄い。
以上です。

よりによってkingJって。
kingJはほんとコーチにならなければいけない人。
side soloという重要なポジションに今のkingJが居ては戦えない。

神手以外の何物でも無い2人のキャリアが小休止。
syler終わった。
Ctyも終わった。
本当に残念。
もったいない。

このチームはもう一度再編成して、ti4に間に合えばいいか。


・Navi

DKに次いでパッチの悪影響を受けたチーム。アライエンスごときに負ける姿が想像できないほどの最強チームに化けて、充実した時を過ごしていたのに、6.79で弱体化。ppyはpickが千鳥足になって迷うタイプなので、こういうバランスが根底から覆るパッチが当たってしまうと滅茶苦茶になってしまうのは仕方が無い。大きな大会までに落ち着いてくれればそれでいい。



naviがここまで強くなったのは、fun1の使い方に一定の回答が得られたから。

これまでppyは4-1-0でside soloを放棄する布陣を頻繁に採用してきた。ppyの4-1-0(というか3-1-0)は結果を伴っていたものの、あまりにも3-1-0を切り札として強豪相手に多様した為に、fun1がside soloを放棄しないというパターンの経験を積み重ねる事が出来なかった。新加入したfun1を、naviのパーツとして成長させる事が出来なかった。借りてきた猫のように、ppyに割り振られたタスクをよくもなく、わるくもなく、見所の無いままで頑張るだけのプレイヤーだった。

けれどもti3で「side soloを放棄しないチームの、side soloを放棄しないプレイヤー」であるアドミナルブルドッグが優勝した事で、ppyのsolo sideに対する考え方が変化した。アドブルは20ゲームに1ゲームくらいしか、side soloを諦めない。そのプレイヤーが勝利したという事は、あちらの方が正しいのではないかということで、fun1にside soloをやらせるパターンが増えたし、「格下にはside soloを置き、切り札は必殺の3-1-0」ではなく、「必殺の3-1-0もやるけれど、切り札はfun1のside solo」というチームに変わった。

元々fun1はside soloプレイヤーとして奇跡のBAKA帝国チームempireを支え、naviとアライエンスという現在の欧州2強を共にチーム再編に追いやった程のプレイヤー。その頃のfun1は、side soloを諦めずにしがみつくプレイヤーだった。fun1はそれが出来る能力を持っていた、足りなかったのはチームとしてのfun1 side soloに対する経験と、ppyのfun1に対する信用度だけだった。強いはずのプレイヤーが強さを取り戻した。借りてきた猫でしかなかったfun1が馴染んできた。強くなって当然のチームが強くなった。


kuroky自体はまだ迷走中で、wispもvisageもrubickも微妙。内容自体はそこまで悪くないけれど、なんと言ってもkurokyは、あの伝説のkurokyだから見ていて若干辛い。説得力の無さ、存在感の無さは絶望的なレベル。他の面々はいつも通り。dendiはdendiだし、xboctはxboctで欧州で最も過小評価されているプレイヤーのまま。ppyは変な色気を出さなければ神picker。




・アライエンス

そのまんま。

かなり前からアライエンスは完成しきっていて、伸び代が無いチームだと思っていたのだけれど、EGMと熊先生はそこからさらに伸びてしまった。dendi時代は知らぬ間に終わり、今はdendi-EGM-アドブル時代か。

とは言え、明らかに強くなったnaviに勝てるイメージは沸かなかった(奇跡のEGMで勝っちゃったけどグランドファイナルでは順当に3-1で負け)。そんな時に6.79で環境が一変。6.79でs4やLodaの持ちキャラが強化され、熊先生の持ちキャラは弱体化されず。これでかなり楽になった。EGMのwispはあの程度の弱体化では話にならない。dendiがmidに居るチームと、dendiがmidに居ないチームの差は埋めがたいが。



・SPEED

EE
singsing
aui


北米最高の前衛プレイヤーになりつつあったauiが後衛に居るのは反則だけれど、前衛が少し厳しい。それほどレーンの強くないレーンプレイヤーという、シーンでの可能性を感じられないsingsingがmidで、明らかに線が細いEE。残る2人については言う程見ていないのでわからない。アライエンスでドリームハックを獲ったpickerがチームに居るのは大きい。

auiは北米最強チームの北米最強プレイヤーになって欲しかったなぁ。fearという例外を除けば北米最強プレイヤーと言ってもおおげさではないポジションに居たのに、singsingがmidやるチームで後衛ってのはちょっと残念。欧州のsolo mid不足は中国のsolo mid不足よりも深刻だと思う。


・quantic

miGGel
shaka
7mad
fata
mania

という5人でスポンサーも無いところから再起を図り、僅か2日でnaviとアライエンスを倒すなどして一躍欧州のトップ戦線に復帰。即スポンサーはついたものの、あの惨めなMYMを象徴する世界最高のsand king乗りであったmaniaが遂に引退。maniaは今現在も良いプレイヤーなので、弱体化は避けられないかと思っていたら、maniaの後釜はなんとpasさん。欧州最高のジャングラーであるpasさんが加わって、これ以上は望めない面子。「あ、このチームもdendiが居ないのか、じゃあ駄目だろうな」という感想が浮かんでしまうが忘れよう。




・empire

悲しく辛い迷走の果てに遂にトンネルを抜け出したスキャンダルさん。かつてのBAKAプレイヤーっぷりは鳴りを潜め、至って普通のプレイヤーに。empireの復活はめでたいのだけれど、ただ一人暗黒時代のスキャンダルさんに付き従ってきたbwbが、出戻りのsilentとのポジション争いに嫌気がさして離脱したのはせつない。そもそもエンパイア分裂のきっかけを作ったのはsilentなのに、、、。

新生エンパイアのキープレイヤーはvanskerという後衛。
最も成功したEGMフォロワーであり、現在ロシア最高の後衛。



・titan

kyxy
ohy
ice
net
x

mushiの離脱でkyxyに暗雲。
後衛プレイヤー3人という編成でkyxy完全終了。
完全に勝負の外側に落ちてしまった。
kyxyはti4に間に合わないかも。
下手したらkyxyのキャリアがこの辺で終わってしまう。

ひどい、ひどすぎる。
能力的にもうちょっと勝たなければならないプレイヤー。
急いでライスタに行くべき。

syler
Cty
kyxy

これなら勝てる。
どんな凄いプレイヤーでも、勝てるチームに行かないと無理。



・orange

winter
sharky
yamate
TFG
ling

そしてsharky完全復活。そしてorange化。
中国三強は遠いけれど、アジア最強はここ。

全てはside soloに転向するwinter次第。
他のポジションは綺麗に揃った。
kyxy有するtitanより上に行けると思う。






面白そうなのはここまで。

fnaticは低迷、liquidは厳しい、LGD.intは論外。



・LGD.int

paja
black
misery
brax
xFre


衝撃的な弱さ。
アライエンスのコピーをしようとして負けまくり。

そりゃそうだよ!
LGD.intには熊先生が居ないんだもん!
今のミザリーに熊先生のコピーが出来るわけが無い。

これでミザリーは3度目のside solo首。
さらに、3度目のpicker首。
わりと終わってる。


ここまでパジャを除く4人がpickerを勤めるも全員駄目。肝心のパジャもグダグダで、全員がしんどい。パジャはLGD.intの先行きが不明だった時期にnaviのstand inでプレイしてたので、naviかなーとも思ったのだけれどblackとは。zhou、syler、hao、xiaotuji相手にblackで勝てるわけがない。Gが残ってた方が強かった。

xFreさんがわりと頑張ってるだけに、pickerがどうにかなれば浮上する可能性も、僅かに、ほんの僅かだけれどある。最も大事なpickが駄目なだけではなく、肝心のパジャも最悪なので勝てるわけがない。









6.79パッチが当たる前の話だけれど、naviが一強で、それをアライエンス、IG、DKの3チームが追っていた。それに続くのがLGD、tongfu、empire、quanticの4チーム。6.79でバランスが滅茶苦茶になったので、今はどこが強いのかわからない。ppyが悩んでnaviが苦しそうなので、三度アライエンスか。