the international 4 プレイヤーレビュー。

毎度おなじみウイナーズを勝ち上がったら損をする糞大会のプレイヤーレビュー。約三段階評価。




◆星五つ
・vanskor ★★★★★

empireが完成させた守備的サポート2枚重ねという欧州のゴールテープの左端を握った男。右端で握ったのはもちろんallwayswanafly。世界中見渡しても非常に稀な、EGMフォロワーの成功例。


半年以上もの間、欧州シーンの序列一位を維持し続けたempireにおいて、最もインパクトを残したプレイヤーであり、EGMに代わって世界最高の守備的サポートの座についた。もちろん、攻撃的サポートとして運用した際のもたつきや、siege戦略やアンチプッシュ戦略といったオプション戦略選択時の存在感の薄さは大きな減点ポイントだし、5on5の大規模集団戦における判断力には若干の弱さが見えるけれど、そういった弱点を全て考慮しても、vanskor以上のサポートプレイヤーは片手で足りる。この一年間で明確にvanskorを明確に上回っていたと言えるのはDKのdaiだけ。


ti3後にあれだけ強かったnaviがよくわからないうちに(おそらく練習不足から)自壊してゆき、アライエンスはまだ強かった頃のnaviの影響で完全に迷走。北米にまともなチームは存在せず、fnaticもc9も取るに足らずって時期に貯金を稼いだのは確かだけれど、それはそれ。鳥なき島の蝙蝠が完成させた五芒星dotaは、押しても歪まぬ完成度であり、世界で一番美しかった。


そんな欧州のゴールとでも言うべき、完全に完成された美しく強い第二次empireが演じる、システム面から徹底された5man dotaによる快進撃は、地元ウクライナで開催されたスターラダーのグランドファイナルにおいて、mushiの執拗な人対策BAN、対vansukorBANを受けてしまい、何も出来ずにあっけなく散った。




ただし、あの時期に第二次empireの輝ける黄金時代が終わったことは、彼らにとって非常な幸運で有り、それからのempireはvanskorとallwayswanaflyを別の方法で運用する道を模索し続け、その苦しみの中でvasnkorとallwayswanaflyはさらに面白いプレイヤーに成長したように見える。もちろん切り札は守備的サポート二枚重ね。




EGMが先鞭を付け、欧州pubではパブスタンパーがトレアントプロテクターを用いてpubで86連勝し、それをfnaticがシーンに持ち込み、empireがそれを取り込んで、dazzelを拾って信じ続け、欧州の強豪チームと勝ち負けを繰り返し、守備的サポートが流行する中で辿り着いたvanskor & allwayswanaflyによる守備的サポート2枚重ね。empireはソビエトを背負っているのではなく、彼らが背負っているものは欧州シーン。この半年間欧州で一番輝いていたチームの、一番輝いていたプレイヤー。一番強かったチームの、一番強かったプレイヤー。表現としては過去形になってしまうけれど、7月10日までは胸を張って堂々と自信満々でvanskorに星五つ。




◆星四つ
・sylar ★★★★

中国を制した最強の牙。

rotkに全ての役割を求められる人物であり、その全ての要求に対してきっちりと答えを出した。pickプール、rollプールともに隙が無い、現代において最も成功した1手。役に立たない素人としてeSportsシーンにデビューしたという経緯によってsylarの体に染み込んだ、石橋をたたき壊して引き返すというプレイスタイルも極まるところまで極まって、無駄なダイブをせず、夢を見ず、大志を抱かず、欲もなく、ただゲームの展開を観察しながら淡々と自分の1つずつ片付けていくだけの退屈なcarryにして、現代最高のcarry。sylarが機能するには「チームが強くなければならない」という条件が必要だし、一人で勝ちを導けるタイプのプレイもしない。一人でゲームを破壊するというプレイスタイルではないし、そういうシーンだけを寄せ集めて編集すればHaoやBurningの方が上だけど、それでもsylarは結果を出した。LGD離脱後の惨憺たる流浪の生活を経て、決して切れない集中力と折れない心に磨きがかかり、ハイライトにはならない部分で最も優れた1手になった。晩年中国2番手のチームを離脱し、ドリームチームにははぶられ、移籍先では良い所無しという状態から、viciを中国最強チームの一角にし、半年以上の間その地位を維持し続けた。もちろんsylarもvanskorと同じで、他のチームが弱い状況で貯金を稼いでいたって側面が一部に存在するのは、否定しがたい事実だけれど。

同じ世界最強チームのバーニングも非常に慎重なプレイスタイルに切り替えていることもあって、現在のバージョンにおいて1手というポジションは、多彩なピックプールを仕上げた上で禁欲的なプレイが求められるポジションへと回帰していると思う。




・アドミラルブルドッグ ★★★★

dota2シーンの主人公にして、世界で最も過小評価されているプレイヤー。ご存じ熊の大先生。あれだけ弱体化されても本番を前にして世界中で熊が試されているわけで、切り札としてのポテンシャルは十分。熊先生元来のside solo bearは事実上熊先生を除いて絶滅してしまった。アライエンス乾坤一擲の3on3は、熊先生の1on1性能と存在感に依存したアライエンスの切り札。

side solo playerとして完璧なpickプールは未だに完成していないけれど、アライエンスの3手としては完璧なpickプールを持っている。既に裏の択としてのpickプールは十分で、もうチームメイトとコーチ以外は口を挟めないところにまで到達してしまっている。
アーテジーが、mushiが、vanskorが、s4がkyxy the monsterがxboctがそうであったのと同じように、プレイヤーはチームの為に存在する1つのパーツでしかない。アドブルはアライエンスの為の完璧なパーツ。

もちろん、未だに歪なプレイヤーである事は確かだけれど、現在のバランスならばfrionも熊も必ずBAN漏れする。それらがBANされたならBANされたで、アライエンスには拾いたいヒーロー、そして拾うべきヒーローが多数存在している。




アライエンスは謎の迷走と低迷でこの半年間をほとんど無駄にしてしまったわけだけれど、その低迷の原因の8割くらいはs4のinvokerに起因するs4問題であり、invokerが弱体化された上に、s4のinvokerが本番には間に合わないという事が明確になった今、アライエンスはinvokerを(ほぼ完全に)切り捨てることで、一定の所まで戻ると思う。invoker練習で時間を無駄にしたs4と、invokerシステムのトレーニングで時間を無駄にしてしまったアライエンスというチームがどれだけ輝きを取り戻せるのかは誰にもわからない。アライエンスが戻れば輝くのは熊先生。s4が復調すれば輝くのも熊先生。




・DAI(mmy) ★★★★

中国シーンとSEAシーンの歴史を全て回収した上でつくられたDKという寄せ集めの人造チームをきっちり糊付けした、現代最高のサポートプレイヤーにして、最強DKの最強パーツ。dota allstarsプレイヤーにとって、信用は最も重要な能力の一つ。DAIさんの場合は単純なプレイのクオリティでそれを溜めた。没個性でオリジナリティは無いし、シーンに巨大な痕跡を残したわけでもない。世界一の5手というだけの話であり、それ以上の評価はない。DKが世界最強チームの座から転がり落ちた瞬間、相対的にDAIさんの評価は大きく下がる。




◆星三つ

・430 ★★★

完全に目が死んでいたiGがかろうじて持ちこたえたのはこの人のおかげ。solo mid playerとしての致命的な欠点だったレーンの弱さは長い実戦と練習によって目立たないレベルまで失われ、序盤戦の立ち回りも以前のような平凡さも感じない。もちろん中盤終盤のチームファイトにおける質の高さと安定感はまったく変っていない。sylarとは違ってもとから素晴らしいプレイヤーだったわけで、その人が大きく成長しちゃうとそりゃあ、世界を代表する名手になっちゃうよね、って感じ。世界で一番強いチームで真ん中のレーンをやっていたというだけで、世界で最も過大評価されていたプレイヤーだったわけだけど、実体が評価に追いついた。本当に昔は頻繁に弱点が目に付くプレイヤーだったのかどうか自信が持てなくなるレベル。まさか430がdendiをクオリティで上回る日が来るとは。




・allwayswanafly ★★★

AWF。半年以上の長きにわたり、欧州シーンのトップを走り続けたチームの動力がvanskorとAWF。……いや、もちろんそれは、naviの低迷によって棚ぼた式に得られたって側面は否定できないんだけれど。けれども、naviの後ろがallwayswanaflyとvanskorだったならば、naviはあそこまで低迷していなかった。naviにはAWFとvanskorの2人が居らず、empireには2人が居た。

超攻撃的なプレイスタイルを持つ守備的サポートというごった煮のようなプレイスタイルで、empireに第二次黄金期をもたらしたキーマン。vanskorよりもプレイスタイルに幅があり、様々な戦略や状況に対応出来る柔軟性がある。

中国四強に勝てますかというと別問題だし、dd+ddcやfenrir+fy、banana+sanshengよりも上かどうかと問われると回答に窮するけれど、naviとアライエンスがどっか行っちゃった中であったとはいえ、欧州シーンで輝き続けたのが第二次帝国。欧州の頂点に立ちながらも勝ったり負けたりを繰り返す中でプレイスタイルを模索し、様々な実験を成功させ続けたぎこちない王者であった彼らこそが、欧州シーンのリプレイを、ダウンロードに値する、時間を費やすに値する、睡眠時間を削るに値する素晴らしいものとしていた。一応iGには勝ってるし。



・iceiceice ★★★

もう一人の、DK最強パーツ。

世界的を代表する名手であるバーニングとDAIは普通のpickをし、残り3人が多様性を担保してpick勝ちするというチームにあって、多様性担保グループに所属する唯一の世界を代表する名手。invokerの弱体化もあり、膨大なpick幅はほぼ完全に無駄になっちゃってるけれど、どこかで1つ2つは頼れるはず。

何をさせても、どんな酷いことになっても、iceiceiceさんならまあ仕方が無いかという諦めを感じてしまう人間性能を持つものの、稀に気持ちよくなりすぎて自分を見失ってしまうのはご愛敬。それでも、DK加入当初のiceiceiceさんと比べれば、モチベーションと集中力が高いレベルで安定するようになった。勝利への執念を感じる。ゲームの流れを自ら作り出すのは下手だけれど、ranmにDAIにバーニングにmushi。その役割は足りすぎるほど足りている。

流れに乗るのは上手い。
DKにとって完璧な人選だった。



・yyf ★★★

世界最強プレイヤー。
世界最高のプレイヤー。
残念ながら、yyfは何をやっても評価が上がらない。もう既にゴールしちゃってるし、ゴールした後も走り続けて後続をさらに引き離している。ti4とti5を連覇してやっと評価が上がるくらい。そういう意味ではもう詰んでる。とりあえずyyfって言っときゃいいの。
困ったらyyfって言っときゃあいいの。それにしても、yyfと430とChuaNが世界を代表する名手としてのクオリティを維持し続けていたにも関わらず、iGが低迷してしまう中国の魔境度は魔境すぎると思う。修羅の国。

僕がtiのプレイヤーレビューを1000年書き続けても常に、★3つの下の方でうろちょろしているプレイヤー。とりあえずyyfって言っときゃあいいの。




・ChuaN ★★★

何を食べたのかは知らないが、シーンに復帰した瞬間にとんでもないサポートに化けていた人。わけがわからない。半年休んで強くなるなら、世界中のプレイヤーは全員今すぐ半年休むべき。寝ているだけで強くなるならみんな寝るべき。食べてるだけで強くなるならみんなご飯を食べるべき。

自分の目に見えた未来を重視しすぎるという弱点、自分がイメージする動きに執着してしまい判断を誤るという弱点こそあるものの、復帰以来想像を絶するクオリティを維持し続けており、現在世界最高の4手。ただ、モチベーションによってプレイングにムラが生まれるのは事実なので、長い大会でそこを維持し続けられるかどうか。





◆星二つ。

・Burning ★★

凄い成長した。DKが一時躓いたものの、すぐに戻ってこれたのは、バーニングが明らかに伸びたから。強いDKになってやれる事が増えてしまい、当初はそれら増えた役割の全てが微妙でsylarと完全に白黒付いたな、ってくらいの時期もあったけれど、そこから伸びまくり、色々試していく中で全てを仕上げてしまった驚くべき適応力。まさかバーニングにここまでの伸び代があるだなんて、まったく想像していなかった。今ではもう完全に、もう1人の世界最強1手。完璧なcarry player。

1手というポジションもまた、チームの1パーツでしかないが故に、チームとしての意思決定に強く依存するタイプのプレイヤーである丁寧なsylarは、viciにとってのみ完璧なパーツと言える部分があるのだけれど、この半年間で成長しまくり、(良い意味で)没個性的なcarry playerになってしまったバーニングの場合は、世界どのチームにとっても完璧なパーツとしてはまると思う。2014年にあのバーニングがここまでよくなるってのは理不尽さすら感じてしまう。人の成長に限界はない。




・パジャ ★★

世界で一番上手いプレイヤーの一人にして、欧州最強の1手。でも、dota alllstarsはチームスポーツなんだなぁ、、、。とりあえず一番上手くて一番賢い。pickerとしては絶望的に平凡。取り回しの悪いプレイヤーを大勢抱えるmouzというチームでpickerを勤める辛さはよくよく理解しているつもりだけれど、つらいよね。今年のパジャにも勝負論は全く存在していない。

パジャにとってのtiは今年も、信頼の担保を貯蓄する場所。どれだけそれを溜められるかで今後のキャリアが変る。でも、パジャもyyfやdendiと同じで完全にゴールしちゃってるから、勝つしかないよね・・・。没個性的なただのコンプリートプレイヤーであり、なんの特色も無い、上手くて強いだけの凡庸な神手。axeプレイヤーなので、axeが強化されすぎている現在のバージョンはちょっとお得感がある。




・dendi ★★

とりあえずdendiってのがdota2のファイナルアンサーだったはず。そして、ti3後にアライエンスを完全に詰ませたのもdendi擁するnaviであり、春先にアライエンスとの3本先取を二回連続で制したのもnavi擁するdendiだった。そこからnaviとdendiが凋落していったのは、明らかに練習が足りていないから。徹底して仕上げた全員dotaで安定した成績を残し続けたempireとは対称的にnaviは低迷した。ti3の練習貯金が失われてしまったと同時にnaviは終わった。

じゃあti4に向けた練習でdendiのコンディションが戻るかっていうと、多分戻らないところまで落ちている。モチベーションクライシスなのか、自信喪失なのかなんだかは知らないけれど、今のdendiは引退直前の重病人状態のクオリティしかない。
仮にdendiのコンディションが戻るとすれば、グループステージの15ゲームと、そこから続く無駄に長い大会期間中の実戦によってのみ。

mid laneは心理戦であり、それに一番強かったはず。そして昨年の1vs1トーナメントで内容で他を圧倒し、内容では明確に優勝したのがdendiだった。グループステージと予備フェイズを生き残れば戻る可能性も僅かにあると思う。naviは構造的にdendiが戻らないと勝てない。まあ頑張って戻すしか無いよね。弱いところ相手にきちんと勝ち、上にもたまーに勝ってればいい。チームの勝利は八難隠す。




・yao ★★

とりあえず上手いは上手い。yaoより上手い人ってどっかに居るの?yyf以外で。上手いからってなんになるの?なんにもならないよね。それこそ本当の意味でここ半年間なにもしていない。この順位はちょっとおかしいと思う。でも、じゃあ、yaoより上手い人ってどっかに居るの?yyf以外で。そんなわけで、小綺麗にまとまっているプレイヤー。

とりあえずアーテジー、zai、rotkの3人よりも下にしたかったのだけれど、どうもしっくり来なくてうまくいかなかった。言うてタイトル1つ取ってるし、許されると思う。LGDが低迷したのはpickerを失ったからで、全部pickerが悪い。えっと、LGDのpickerって・・・誰だったっけ・・・

相手が強いだけなんじゃないかと割と本気で思う。
グループステージで白黒はっきりする。
きっちり勝たないと駄目です。

負けたらyaoは中国版auiにまで落ちる。
うまいねってだけ。




・mu ★★

haoと並ぶnewBeeの二枚看板。

他の中国人2手が「真ん中のレーンに行く人」であったのに対して、muは明確にsolo mid playerだった。430の成長によって、muは中国最高のsolo mid playerじゃなくなっちゃったけれど、素晴らしいプレイヤーであることには変わりない。やっぱりpickプールはちょっと癖があるし、「DPSとしてのsolo mid」がどうしても欲しくなってしまう現在のNewBeeにとって最適なパーツとは言い難いのだけれど、言うて素晴らしいプレイヤーなのでmuに出来ない仕事は無いはず。




・zai ★★

画面を見て、そこで発生している事象に対応するのではなく、未来を見て今を動かす意志力を持つ、EGの最強パーツ。世界を変えた素晴らしい4手。enigmaがこんな事になった責任は全て彼にある。問題は、それがあのタイミングで良かったのかどうかと言うことだけれど・・・

auiと違って、どのようなゲームを作りたいのかという明確な意思を常に所持しており、そして決して失わない。もちろんEGというチームがそういうチームだというのもあり、決してzai一人を褒めるわけには行かないんだけれど、「意志薄弱さ」という弱点を抱えるEGにおいて、最強の意思決定機関であり、行動する四手。

どんな役割を担当してもクオリティが高い。
モダンな4手としてのpickプールは若干未完成か。




・singsing ★★

まさかこんなことになるとは。
嫌いなプレイヤーなので不愉快。
成長してしまった。

アーテジーと同じチームでプレイして、アーテジーに気を遣い、借りてきた猫みたいに震えて怯えながら気配りしながらプレイしてたらDKに勝って優勝しちゃったので、それに味をしめて借りてきた猫みたいなプレイをするようになった。もちろんレーンの強さは昔のままなので、なんか、たとえて言うならば借りてきた猫科最強の生物みたいな感じになってしまった。それって百獣の王じゃん、的な。

アーテジーによってside soloをやらされて以降のsingsingは完全に世界的名手としての領域に達してしまっており、平凡で見るに値しないトッププレイヤーとしての面影はもう無い。半年でここまで成長したわけだけれど、kurokyと一緒のチームでやったところから数えれば4年くらいかかってるわけです。ずーーーーーーーーっと見るに値しないプレイヤーだったのに、それがいきなり化けてしまったわけだから人間ってわからない。

c9は前時代的構成の論外なチームなので、来年頑張ってね。




・rotk ★★

平凡なプレイヤーでも責任感だけで世界最強チームのside soloをやれる。それどころかこの9ヶ月のrotkは、平凡と言いきる自信すら失ってしまう程に素晴らしいrotkだった。

"pickのvici"を支えたpickerであり、"pickのvici"が"pickのvici"である為のpickプールを担保し続けた。敵を知り己を知るのうち、己を知る事にかけては完璧で、自らの限界を超えた部分でのプレイを試み、必要経費として必要以上のリスクを支払う。

「仕方が無いんだ」という明確な意思のもとで酷いスコアになることもあるんだけれど、本当に仕方が無い。そして「仕方が無い」が生み出す惨敗を積み重ねてなお、トータルで見れば勝ち続けてきたのがviciなんだから、rotkの割り切ったfeedingは正しかった。

1本先取に向かないプレイヤーだけど、
そこはsylar、fenrir、fyで乗り切れる。




・アーテジー ★★

平凡で欠点だらけのプレイヤー。このタイプのプレイヤーをsolo midに添えるチームが現代シーンで勝つのは不可能。勝っちゃったけどね。あと勝っちゃったけどね。あともう一回勝っちゃったけどね。

このタイプのプレイヤーの問題として、信頼されるのが難しく、その信頼が容易に崩れてしまうこと。弱いチーム相手には無双出来ても、強いチームにはうまくいかない。そこで「モダンなプレイを」という圧力がかかる。信頼が揺らぎ、「プレイスタイルを修正して」という圧力がかかる。

ところが、アーテジーは最初の一歩で乗り切ってしまった。なにせあの酷い内容のプレイングでDKに勝っちゃってるんだから。しかもチームメイトの力どかではなく、あれだけ酷い内容のプレイングをしながら、自らの力で勝っちゃってるんだから、アーテジーに文句を言える人間は居ない。それは実績を元にした高圧的な上下関係とかではなく、「DKに勝っちゃってるんだから信じよう」という信頼。北米のチームが中国最強チーム即ち世界最強チームに勝つなんて、決して起こりえないこと。それを起こしちゃったんだから、僕達はみんなあなたを信じるよ、となって当然。

その信頼の貯蓄が底をつき失われるよりも前にアーテジーはさらに中国に勝ってしまい、アーテジーの信頼貯蓄はもう何が起きても揺るがない所までは溜まった。1年半くらいは余裕で持つ。少なくとも半年間は完璧に満タンのまま、MAX上限を振り切ったままでで持つ。この信頼は揺らがない。信頼関係さえ崩れなければEGは戦える。つまりEGは戦えると思う(いや、これだけ実績を積んだチームに対して偉そうに戦えるとか言う僕の態度が間違ってるって事は理解してるんだけど)。

その信頼が尽きるまでの間にアーテジーは成長するだろうし、プレイスタイルも洗練されるかもしれない。良い所だけが残って、素晴らしいプレイヤーになるかもしれない。世界を代表する名手になる可能性は大いにある。けれども現在のアーテジーは弱点だらけの平凡なトッププレイヤー。信頼されているという強みこそあれ、ti4で何かするってプレイヤーではない。ti4で成功するチームのプレイヤーではない。レーン弱くて、序盤中盤終盤のどこにも強さがないってなに。ゲームの脆弱性とアーテジーの強みが完全に一致しちゃってるのがやばい。結局バランスそのままどころか、invoker、lycan、batの弱体化はアーテジーにとって複音だし。アイミングはわりといい。




とまで言い切ってみたものの、アーテジータイプのプレイヤーはシーンに大勢居る。たとえば、Loda、Hao、xboctなど。彼らに劣るポイントは多数あるし、アーテジーはシーンで通用しない未完成で未熟なプレイヤーでしかないんだけれど、信頼はあって、一蓮托生度もMAX。EGはいいチームだし、Loda、Hao、xboctは昨年の一位、二位、四位なわけで・・・。ちなみに、パーツパーツ言うようになったのは完全に、アーテジーとLuoさんの影響です。だって、パーツという言葉でしか説明できないから。

まあ、来年頑張って。
singsingも4年かかったんだし。








・fenrir

bananaかfenrirかってなると勝ってきた分fenrirだし、fenrirかfyかっていうとfenrirだと思う。fenrirとfyをレーンから解き放つ事こそがviciの強さであり、viciの拳はsylarではなくfenrirとfy。sylarは牙。

正直ここは凄い迷った。EGM、hanni、universeの中から選ぶべきだった気がする。でもアライエンスとfnaticはあのていたらくで、universeは試合数少なすぎ。だからfenrirで。









 vanskor

 sylar, AdmiralBulldog, DAI

 430, allwayswanafly, iceiceice, yyf, ChuaN

 Burning, pj, dendi, yao, mu
  zai, singsing, rotk, アーテジー, fenrir

 EGM, hanni, universe, s4, mushi
  Loda, aui, xiaotuji, super, fy
  MAG, Luoさん, EternalEnvy, era, god


評価テーブルは1人、3人、5人、10人、15人。
以下、一部のプレイヤーレビュー。










・EGM ★

とりあえずクオリティはそこまで落ちていない。魔法は失われたけれど今も素晴らしいプレイヤー。欧州シーンが中国とは決定的に違う色になるにあたって、重要な役割を果たした人。EGMを踏まえた上でのvanskor。アライエンスとnaviが中国3強を上回ったという結果を踏まえた上でのempire。EGMに出来る事はたぶん、DAIさんやfyにも出来るよね。でも、それはそれ。EGMを鳥無き島の蝙蝠と呼ぶのは簡単だけれど、ti3勝ったのはアライエンスだよ。




・hanni ★

事実上のfnatic。




・universe ★

ドーン、バーン屋さん。世界最高のドーン、バーン屋さん。世界で一番ドーン、バーン屋さんを必要としているEGにとっては最高のパーツ。それしか出来ないわけじゃない。でもドーン、バーンが一番うまくて、EGに必要なのはドーン、バーン屋さん。




・s4 ★

情状酌量の余地がある。世界で一番見るに値しないinvoker。この半年間のことは忘れていい。本人の能力的にはまったく劣化していないし、クオリティも維持できている。時間を無駄にしたが、アライエンスにとっては悲観するほどじゃあない。ちょっと嫌いになるレベルくだらないリプレイを見せ続けられた人にとっては・・・。普通にプレイしてれば的はempireとEGだけ。上に中国四強が居るけれど、それはもう、なんていうのかな、出たとこ勝負。




・mushi ★

昨年は世界で一番過小評価されているプレイヤーと書いたけれど、今は逆に過大評価気味か?DKにとって弱いパーツである事は間違いないけれど、自らの弱さと無能さを世界で一番理解している人物であり、苦悩こそがmushiの強み。dendiがmidに来たからとmidを裸足で逃げ出す勇気を持つと同時に、最後の最後でodでdendiと向き合う責任感。思えばあのゲームでもう既に「1手としてのkyxyの絶望感」が再生されていたんだよね。




・aui ★

北米最強の1手になるべきだった人材。4手として成功してしまったので、まあこういうキャリアでも仕方が無いか。人間性能だけならばauiの上にはほとんどいないが、意思決定能力が無い。DAIさんやChuaNのようなプレイヤーになれるかっていうと、将来的にはなれる可能性があると思う。けれどもdaiやchuanがどのくらいトップシーンで戦い続けてるかって事を考えれば、auiに必要な歳月は永遠にも等しい膨大な時間。とりあえず今は小綺麗で小器用なだけ。それでも、ゲームが上手いってのは強烈な個性。




・xiaotuji ★

明らかにこの人強い。




・super ★

とんでもなくコンディションが良い。100年に一度のsuper。ただしsuperなのでそこはsuper。元がsuperなのでどれだけ素晴らしくてもsuper。いいプレイヤーになった。ここまでうまい人はなかなか居ないというくらいにはなった。強さという点では、凄い弱いけど、dota allstarsはチームゲームだから。強さは他の人に担当させておけばいい。でも、superって2手なんだよね・・・。2手が弱いって・・・。でも素晴らしい。マジで素晴らしい。でも弱い。




・fy ★

2014年における「ふつう」。
「ふつう」もえらくハードルが上がった。




・envy ★

ユニークさという呪縛に捕らわれている。ユニークさがプラスに働くとは思えない。c9は完成していない前時代のチームなので、また来年再編の上で頑張ってね。呪縛呪縛と言っても、envyのユニークさはわりかし当たっているので、そこを非難するのは筋違い。たとえば本番でenvyのユニークさがどんぴしゃで当たったとしても、c9はc9なので意味がない。それでもc9は中国遠征で全て敗れながらも、戦う事は出来るという事を証明した。グループステージ一本先取とあって、上位にとってはめんどくさいチーム。




・kyxy

終わった。
中国に行き損ねた。
人外kyxy the monsterは死にました。
今から慌てて中国行っても間に合わないだろうし、今のkyxyを取るチームは無い。




・fun1k

この人が悪いっていうのではなく、naviが弱いだけだと思う。ti3後のnaviが止まらない時期にあれだけ輝いてたのに、naviは真面目に練習してなかったんだと思う。「ti4勝てばいいや」って感じで流してたら真面目にやり続けてたチームに置いてゆかれて死んだんだと思う。




・miz

自分がやりたいことをやる。
その「自分がやりたいこと」を当て続けていた人物。
だから何人たりとも「ミザリーのやりたいこと」を非難出来ない。

ti3後にアドブルをコピーしてside solo playerになろうといしたものの無残どころか凄惨ってレベルで失敗に終わった事は黒歴史として忘れてあげよう。その事からもわかるように、現代においてトッププレイヤーとしてのクオリティがあるかというとかなり微妙だけれど、自分がやりたいことを「当てる」のが仕事。砂漠でティラノザウルスの完全骨格を探す仕事。








1集団
DK
vici
iG

2集団
newBee
アライエンス
LGD

並び順そのまま。

アライエンス以下に勝負論は存在していない。優勝の可能性があるのは4チームだけ、ってそんなもの誰にでも言えることであり、火を見るよりも明らか。「サイコロ振ったら数字が出るよ」って言ってるようなもの。けれどもこれは半年間を踏まえた上での話だから、未来はわからない。グループステージと無駄に長いトーナメントの中で、たとえばnaviが復活してもなんの不思議はないし、ウイナーズを勝ち上がったチームが損をする意味不明なトーナメントなのでアライエンスがワンチャン掴んだりするかもしれない。いやあ、無いと思うけれど。(これは保険として言ってるのではなくて、あまりにも中国四強が勝つよって言いすぎると、他の結果になりそうになると楽しめなくなる可能性があるから、どんな結果でもいいよって精神のバランスを取ってるだけ。)